はじめに
目的
この文書は、年金手帳や届出書に記載される「3号」や「3号被保険者」の意味をわかりやすく説明します。特に「3号a」といった表現が目に入ったときに混乱しないよう、その正体や確認方法を解説します。
想定する読者
- 年金記録を確認している方
- 勤務先や市区町村から届いた書類を見て不安になった方
- 配偶者の年金分類を確認したい方
本章で伝えたいこと
「3号被保険者」は国の制度上の区分で、主に被扶養者である配偶者が該当します。ただし「3号a」などの末尾にアルファベットや番号が付く表現は、行政の正式な区分名ではないことが多く、企業やシステムが内部的に付けたコードである可能性が高いです。本書では、公式な意味と現場で見かける表記の違いを具体例を交えて説明していきます。
本書の構成(予告)
第2章で「3号被保険者」の定義と該当例を示し、第3章で「3号a」の意味と対処法を説明します。第4章で確認すべきポイントをまとめます。
「3号被保険者」とは
概要
厚生年金に加入している配偶者(会社員・公務員など)に扶養されている人を「第3号被保険者」と呼びます。制度上は国民年金の第1号被保険者に相当しますが、自分で保険料を支払いません。配偶者が加入する厚生年金側で保険料の負担をしています。
対象となる条件
主な条件は次の通りです。
– 配偶者が厚生年金に加入していること
– 年収がおおむね130万円未満であること(勤務形態によって目安が異なります)
– 年齢が20歳以上60歳未満であること
これらを満たすと第3号被保険者に該当します。年収や勤務時間の判断は会社と年金事務所で確認できます。
保険料と年金の扱い
第3号被保険者は国民年金の被保険者扱いですが、保険料を自分で納める必要はありません。将来の老齢基礎年金の受給資格(保険料納付期間)には計算されますので、年金の受給に必要な期間に含まれます。
手続きの流れ
扶養に入るときは、配偶者の勤務先で「扶養(厚生年金の第3号届)」などの手続きを行います。扶養から外れるときは年収や就業状態の変化に応じて届出が必要です。
具体例
パートで年収120万円、年齢35歳で配偶者が会社員の場合、条件を満たせば第3号になります。逆に年収が130万円を超えると自分で国民年金の保険料を払う必要が出ます。
「3号a」と記載されている場合
概要
公的な年金区分は「1号」「2号」「3号」が正式名称です。「3号a」や「3号A」といった表記は公的文書の公式用語ではありません。企業や団体が人事システムや社内台帳で、3号被保険者をさらに細かく管理するために付ける社内コードであることが多いです。
具体例(社内コードの役割)
- 扶養の種類を区別するため(配偶者・内縁・扶養親族など)
- 扶養開始・終了の手続き状況を管理するため(手続中、完了、確認待ち)
- 社内の年齢や加入区分で分類するため(年齢層や加入時期別)
※上は例示で、実際の意味は会社ごとに異なります。
対処方法(確認手順)
- まず社内の人事システムのヘルプやマニュアルを探してください。多くは社内FAQに説明が載っています。
- 見つからない場合は、人事・総務担当へ問い合わせてください。問い合わせでは「3号Aと3号Bの違い」「どの条件で振り分けるか」「手続きや保険の扱いに差があるか」を明確に尋ねるとよいです。
- 必要なら、該当の扶養届や住民票などの控えを提示して、担当者と一緒に該当コードを確認してください。
問い合わせ時の文例
「人事システムで私の被保険者区分に『3号A』と表示されています。社内での『3号A』の定義と、私の手続きや保険の取り扱いに影響があるか教えてください。」
このように、まずは社内の運用ルールを確認することが大切です。公式の年金区分ではないため、会社ごとの取り扱いを確認すれば不明点の多くが解消します。
確認したほうがよいポイント
以下の点を順に確認してください。読みやすいように具体例を交えて説明します。
1) 「3号a」が記載されている書類の種類
- 年金手帳本体にあるか、会社が配った説明書・申請書・一覧表などかをまず見てください。
- 例えば「年金手帳の表紙に3号a」と「社内の扶養一覧表に3号a」では扱いが違う場合があります。
2) 記載されている場所と前後の表現
- 「どのページ」「どの欄」に書かれているかを確認してください。欄名や見出しもメモしておくと話が早くなります。
- 前後に「被保険者」「扶養」「該当年月」などの語があるかも確認してください。
3) 日付や番号、社印の有無
- 記載に日付や管理番号、会社の印があると社内手続き上のコードの可能性が高いです。
4) 問い合わせ先と伝え方
- 不明な場合は、会社の人事・総務部、共済組合の窓口、最寄りの年金事務所で原本を見せて確認してください。
- 「制度上の区分と社内コードを分けて説明してください」とお願いすると分かりやすく教えてもらえます。
5) 相談時に伝えるとよい情報
- どの書類のどの部分に「3号a」とあるか(例:「扶養一覧表の2列目、該当者欄」)を伝えると、より詳細に説明してもらえます。
上の内容を伝えていただければ、こちらでもさらに詳しい説明が可能です。


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