はじめに
目的
本章は、即日退職の意思を伝える際に必要な心構えと基本的な流れを分かりやすく示します。冷静さを保ち、丁寧に意思を伝えることの重要性を伝えます。
対象読者
即日退職を検討している社員、または急な退職を伝えなければならない状況に直面した方を想定しています。上司や人事にどう伝えるか迷っている方に向けた内容です。
進め方の概要
まずは感情を落ち着け、伝えるべき要点(退職の意思、退職日、引き継ぎの可否)を整理します。次に面談の場で明確に伝え、必要であれば書面で提出します。口頭と書面の両方を準備すると安心です。
注意点
法的な手続きや就業規則に従う必要があります。給与や有給、退職手続きの扱いは会社ごとに異なりますので、人事に確認してください。また、感情的にならず礼儀を保つことで、後々のトラブルを避けやすくなります。
伝え方の基本
伝える手段
直属の上司に対面で伝えるのが理想です。対面が難しければ電話やメールでも対応できます。重要な話は声のトーンや表情が伝わる対面や電話を優先してください。
話す前の準備
まず上司の都合を確認して「お時間よろしいでしょうか」と前置きします。退職理由、希望する退職日、引き継ぎ案を簡潔にまとめておきます。感情的にならず事実を伝える準備をしましょう。
話す流れ(例)
- 前置き:お時間をいただけますか。
- 伝える:私事で恐縮ですが、退職を考えております。希望日は○月○日です。
- 感謝:これまでのご指導に感謝しています。
- 引き継ぎ:引き継ぎはこう考えています。協力いたします。
伝え方のポイント
簡潔に話す、理由は簡単に述べるだけで十分です。責める言い方や長引く説明は避けます。上司の反応を聞き、質問には冷静に答えます。
伝えた後の対応
対面や電話で伝えたら、必ず書面(メールや退職届)で意思を確認します。引き継ぎスケジュールを早めに作り、必要な資料を整理しておきます。
短い例文
「お時間よろしいでしょうか。私事で恐縮ですが、○月○日をもって退職したく存じます。これまで大変お世話になりました。引き継ぎは責任を持って対応いたします。」
表現のポイント
はじめに
退職を伝えるときは、短く落ち着いて伝えることが大切です。感情に任せず、相手が受け取りやすい言葉を選びましょう。
伝える際の基本ポイント
- 理由は簡潔に:「一身上の都合」「体調不良」など短く示します。詳細は説明しなくて構いません。
- 口調は穏やかに:敬語で「〜させていただきたく存じます」と伝えます。
- 先に上司へ:まず直属の上司に直接伝え、次に人事や関係者へ伝えます。
具体的な言い回し例
- 「私事で恐縮ですが、一身上の都合により、本日をもって退職させていただきたく存じます。」
- 「体調面の都合により、退職の意向をお伝えいたします。引継ぎは責任を持って行います。」
感謝と引継ぎについて
会社や同僚への感謝を一言添えると、受け止められやすくなります。引継ぎの意欲を示すと印象が良くなります。
注意点
- 感情的な批判は避ける。
- 口頭で伝えた後、退職届やメールで正式に残す。
- SNSで公表しない。
落ち着いた言葉遣いと短い説明で、相手にも伝わりやすくなります。
具体的な例文
ここでは対面とメール、それぞれの例文を状況別に示します。必要に応じて表現を調整してご利用ください。
対面での伝え方(基本)
お時間よろしいでしょうか。実は一身上の都合により、退職を考えております。本日をもって退職を希望します。
対面での伝え方(別表現・柔らかめ)
○○課長、お時間をいただけますか。私事で恐縮ですが、家庭の事情により退職させていただきたく存じます。退職日は○月○日を希望しております。
メールでの伝え方(基本)
件名: 退職のご報告(氏名)
本文: 突然のご連絡で申し訳ありませんが、〇〇の理由により本日をもって退職させていただきたく存じます。手続きについてご指示いただけますと幸いです。
メールでの伝え方(丁寧な表現・猶予あり)
件名: 退職のご報告(氏名)
本文: いつもお世話になっております。私事で恐縮ですが、事情により退職を決意いたしました。退職日は○月○日を希望しております。引き継ぎや手続きについて、指示をいただけますと幸いです。
伝えるときの注意点
- 感情的にならず、簡潔に理由と希望日を伝えます。
- 相手の反応に備えて、引き継ぎの意志や書面提出の予定を伝えます。
- 対面で話した後、メールや書面で正式に報告すると安心です。
退職届の記載方法
宛名と日付
宛名には会社名と代表者(代表取締役や人事部長など)の氏名、部署名を記します。日付は退職届を作成・提出した日を記載します。退職日が別にある場合は「退職日:YYYY年MM月DD日」と明記します。
件名
件名はシンプルに「退職届」とします。用紙の上部中央に書くのが一般的です。
本文(例文とポイント)
本文の基本例は次の通りです。敬語を保ち、理由は簡潔にします。
「私事、一身上の都合により、本日をもって退職いたします。急なお申し出となり申し訳ございませんが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。」
必要なら退職日や引継ぎについて一文加えます。やむを得ない事情がある場合は診断書などの資料を添付すると明確になります。
署名・押印
最後に自分の氏名をフルネームで記し、必要に応じて押印します。連絡先を追記すると手続きがスムーズです。
添付と提出方法
医師の診断書やその他資料があるときは添付します。提出は直属の上司または人事宛に手渡しが基本です。郵送する場合は転送不要や配達記録を検討してください。
注意点
感情的な表現は避け、事実を簡潔に書きます。就業規則や雇用契約で定める手続きや提出期限を必ず確認してください。


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