辞めたあとに知っておきたい源泉徴収票の受け取り方と対処法

目次

はじめに

目的

この文書は、退職後に関わる源泉徴収票の基本と実務的な対応をやさしくまとめたガイドです。交付の義務や受け取り方、紛失・誤りがあった場合の対処、確定申告との関係まで順を追って説明します。

源泉徴収票とは

源泉徴収票は「会社が1年間に支払った給与と差し引いた税金」を記載した書類です。退職した年の収入や税金を確認するために必要です。たとえば、年の途中で退職して別の会社に入ったとき、各社が発行する源泉徴収票で合算します。

この文書で学べること

  • いつ・誰から受け取るかの目安
  • 発行が遅い・届かないときの対処法
  • 再発行や訂正の依頼方法
  • 確定申告での使い方と注意点

読むときのポイント

書類は大切に保管してください。期限や手続きの手順は章ごとに詳しく解説しますので、順番にご覧ください。

いつ・誰に源泉徴収票をもらうか

源泉徴収票を発行する人

源泉徴収票は、退職した会社(元勤務先)が発行します。給与を支払っていた会社があなたの年間の給与や源泉徴収税額をまとめて作成します。

いつもらえるか(目安と法的な考え方)

一般的には、退職後1か月以内程度に交付されることが多いです。法律上は、会社にできるだけ速やかに交付する義務がありますので、長く待つべきではありません。年度末に在職している場合は、年末調整後に会社から受け取ります。

再就職するときの扱い

再就職する場合は、新しい勤務先に前職の源泉徴収票を提出します。新しい会社はそれを基に年末調整を行い、前職分の所得や税額を合算して調整します。例:4月に前職を退職し5月に入社した場合、前職の源泉徴収票を入社時に渡すと年末調整で反映されます。

注意点と実務的なポイント

  • 複数の会社で働いた場合は、それぞれの源泉徴収票を新しい勤務先に提出します。
  • 住所や氏名の記載漏れがないか確認してください。
  • 受け取れない、記載に不備があると感じたら、まず元勤務先の総務・人事へ連絡してください。別の対応は次章で詳しく説明します。

会社がくれない・遅いときの対応

はじめに

源泉徴収票が届かないときは、まず社内へ正式に依頼しましょう。口頭だけでなく、メールや書面で記録を残すことが重要です。

まずは社内に依頼する

  • 宛先:総務・人事・経理の担当者宛てに送ります。可能なら上司や元の部署にも同時に送信します。
  • 明記する事項:退職年月日(在職中の方はその旨)、現住所、送付先(郵送先またはメールアドレス)、社員番号やマイナンバーの末尾など本人確認に役立つ情報。
  • 送付方法:メールでも可ですが、返答がない場合は内容証明郵便や簡易書留にしておくと証拠になります。

依頼の文例(短め)

いつもお世話になっております。〇〇(氏名)です。源泉徴収票の発行をお願いしたくご連絡します。退職日:20XX年X月X日。送付先:〒XXXX-XXXX ○○県○○市○○町X-XX。ご確認のうえ、ご対応をお願いいたします。

それでも届かない場合の手順

  1. 社内の別部署や上司へ再度連絡し、対応を促します。記録は保存してください。
  2. それでも発行されないときは、所轄の税務署に相談します。税務署は会社に対して交付を指導してくれます。

税務署に相談する際の準備

  • 会社名・所在地・担当者名(分かれば)
  • 自分が行った依頼の記録(メールの写し、送付記録など)
  • 退職日や勤務期間が分かる書類(雇用契約書、給与明細など)
    税務署に相談するときは、これらを持参または提示すると手続きがスムーズです。

その他の注意点

  • 発行を急ぐ理由(確定申告や転職手続き)を伝えると対応が早まることがあります。
  • 証拠を残し、冷静に段階を踏んで進めてください。

なくした・間違っているとき

紛失したとき

源泉徴収票をなくしたら、まず元の勤務先に再発行を依頼します。人事や給与担当へ電話かメールで「源泉徴収票の再発行をお願いします」と伝え、氏名・在籍期間・受け取り先(郵送先やメール)を明記してください。本人確認のため身分証明書やマイナンバーの提示を求められることがあります。

会社が再発行する流れ

会社は源泉徴収票を作り直して交付できます。再発行までの期間は会社によりますが、早めに依頼するとスムーズです。ローン申請や確定申告の期限がある場合は、その旨を伝えて優先してもらうようお願いしましょう。

記載に誤りがあるとき

金額や控除の記載に誤りがある場合は、訂正を依頼してください。会社は年末調整をやり直して正しい内容で再発行します。誤りの種類(給与額、社会保険料、扶養の有無など)を具体的に伝えると対応が速くなります。

会社に連絡できない・閉鎖している場合

元勤務先と連絡が取れないときは税務署や市区町村の窓口に相談してください。給与明細や銀行振込の明細など支払いの証拠を用意すると、確定申告や証明の手続きで役立ちます。必要な書類の案内や代替手段を教えてもらえます。

連絡時のポイント

・依頼は書面やメールで残すと後で証拠になります。
・再発行や訂正の期限は早めに伝える。
・証拠書類(給与明細、振込記録、身分証)を用意する。

確定申告との関係

概要

前職の源泉徴収票がないと、再就職先での年末調整や確定申告の計算に支障が出ます。年末調整で前職の給与や税額が反映されないと、税額が過少または過大になります。

年末調整に与える影響

再就職先の会社は前職分の給与や社会保険控除を把握できないため、正しい税額を出せません。たとえば、前職で多く税金を引かれていた場合、年末調整だけでは払い過ぎを取り戻せないことがあります。その場合、確定申告が必要になります。

期限に間に合わないときの対応例

・まず前職に再度請求して源泉徴収票を受け取る。
・どうしても間に合わないなら、手元の給与明細で概算して確定申告を行い、後で訂正する方法があります。

誤って申告したときのやり直し

制度として修正申告や更正の請求でやり直せます。修正申告は自分で誤りに気づいたときに申告書を訂正する手続きです。更正の請求は、申告した結果、税額が過大になったときに税務署に返金を求める手続きです。いずれも正しい源泉徴収票が届いたら速やかに手続きをしてください。

実務的な手順(簡単チェックリスト)

  1. 前職に源泉徴収票を請求する
  2. 再就職先に状況を伝える
  3. 確定申告期限までに間に合わない場合は概算で申告し、後で修正申告または更正の請求を行う
  4. 書類はすべて保管する

期限がありますので、できるだけ早く動くことをおすすめします。

すぐにやっておきたいこと

1) まず優先してやること

退職済みなら、まず元勤務先に源泉徴収票の発行または再発行を依頼してください。できればメールと郵送の両方で依頼し、受け取り方法(PDF送付か郵送か)を明確に伝えます。証拠を残すため、依頼文は書面または送信履歴を保存します。

2) 準備すると手続きが早くなるもの

  • 氏名、住所、社員番号、在籍期間
  • 最終給与の支払日や振込明細の写し
  • 本人確認のための書類(運転免許証やマイナンバーカード)

3) 会社への連絡方法のコツ

電話で確認した後、同じ内容をメールや書面で送るとやり取りが明確になります。返事が遅い場合は、催促メールを1回送った後、内容証明郵便や配達記録郵便で再度依頼すると効果的です。

4) 会社と連絡がつかない・時間が経っている場合

勤務先に連絡できない、または倒産など特殊事情がある場合は、最寄りの税務署に相談してください。税務署では確定申告の具体的な進め方を教えてくれます。給与明細や振込記録があれば、申告の際に役立ちます。

5) 受け取ったらすぐに確認・保管

届いた源泉徴収票は氏名、金額、支払者名、支払期間を確認してください。誤りがあれば速やかに勤務先へ訂正を依頼します。電子ファイルと紙の両方で保存すると安心です。

退職の悩み、Yameriiにお任せください

もう無理しなくて大丈夫。
Yameriiがあなたの退職を全力サポート!


✅ 最短即日退職
✅ 会社とのやり取りゼロ
✅ 追加料金なしの明朗会計

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次