はじめに
源泉徴収票は、年末調整や確定申告、退職後の手続きで必要な大切な書類です。本記事は、会社から源泉徴収票を郵送で受け取る・送る際に知っておくべきことをわかりやすくまとめています。
対象は主に次の方です。
- 退職して源泉徴収票を受け取る方
- 在職中で郵送により受け渡しをする従業員
- 総務や人事で源泉徴収票を発送する担当者
本章では、この記事の目的と全体の流れを簡潔に説明します。以降の章で、準備する書類、封筒の書き方、郵便局での手続き、受け取り時の注意点、郵送トラブルへの対処まで順を追って丁寧に解説します。読み終えるころには、安心して源泉徴収票をやり取りできる実践的な知識が身につきます。
読み方の目安:
- まず第2章で準備と注意点を確認してください。
- 第4章の封筒の書き方は実際に送る前に参照すると便利です。
短時間で確認したい場合は、各章の見出しだけ追っていただいても必要な情報を見つけやすくしています。安心して読み進めてください。
源泉徴収票の郵送に必要な準備と注意点
はじめに
源泉徴収票を郵送する際は、送付状を同封するのが基本的なマナーです。受け取る方が書類の目的や連絡先をすぐに把握できるよう配慮します。
送付状の役割
送付状は書類の説明書です。何をいつ送ったか、問い合わせ先、受領方法を明記して受領側の手間を減らします。
送付状に記載する項目
- 宛名(個人名または部署名)
- 発送日
- 書類名(源泉徴収票)と枚数
- 送付理由(例:退職に伴う送付)
- 問い合わせ先(部署名・担当者名・電話番号・メール)
- 受領確認のお願い(返信用はがきやメール可)
退職者宛の文例
拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。添付の通り源泉徴収票(1通)を送付いたします。内容をご確認のうえ、不明点は下記担当者までご連絡ください。敬具
担当:総務部 山田太郎 電話:03-0000-0000
封筒と同封物の確認
封筒は宛名を正確に記載し、会社名・部署名も忘れずに書きます。返送用宛先(差出人)を明記し、同封物の一覧を送付状に記載します。
個人情報保護と発送方法
個人情報が含まれるため「重要」等の表示や密封を徹底してください。安全性を重視する場合は簡易書留や配達記録郵便を利用し、追跡番号は記録しておきます。
最後の注意点
発送前に宛名・同封物を再確認し、控えを必ず保存してください。万一の誤送付時は速やかに連絡し、再発防止策を講じます。
源泉徴収票の受け取り方法・発行元
発行元は誰か
源泉徴収票は勤務先の総務・人事部門が発行します。正社員・契約社員・パート・アルバイトなど雇用形態に関係なく、給与や賞与を受けた人に交付されます。退職者も前職が発行元です。
受け取りのタイミング
年末調整後(通常は翌年1月頃)に配布されます。退職時は最終勤務日の後、一定期間内に発行されることが多く、会社によって違います。事前に確認してください。
受け取り方法
- 手渡し:出社して直接受け取る方法です。
- 郵送:自宅へ送ってもらえます。住所変更がある場合は早めに連絡してください。
- 電子交付:会社が対応している場合はPDFなどで受け取れます。保存方法を確認しましょう。
申請・依頼のしかた(退職者向け)
- 前職の総務・人事へ電話やメールで発行を依頼します。
- 再発行や郵送を希望する場合は、氏名・退職年月日・現住所を伝えます。本人確認書類が必要な場合があります。
必要書類・注意点
- 本人確認(運転免許証やマイナンバーカード等)を求められることがあります。
- 住所変更や名前の変更(結婚等)は早めに届け出てください。
- 紛失した場合は再発行を依頼しますが、手続きや日数は会社により異なります。
依頼メールの例
件名:源泉徴収票の発行・送付のお願い
本文:お世話になっております。退職者の山田太郎です。源泉徴収票を郵送で受け取りたいので、発行と送付をお願いできますでしょうか。現住所:〒000-0000 東京都…。必要書類があればお知らせください。よろしくお願いいたします。
郵便局での郵送手続きと封筒の書き方
1. 郵送方法の選び方
源泉徴収票は重要書類なので、配達記録が残る方法をおすすめします。簡易書留は受領印と引受記録が残り、補償もあります。特定記録郵便は追跡が可能で安価ですが、補償はありません。窓口で希望の扱いを伝え、料金は窓口か郵便局の公式サイトで確認してください。
2. 封筒と封入のポイント
- 封筒は書類が折れない大きさ(角2や長3など)を選びます。
- 書類はクリアファイルや薄い段ボールで補強して封入し、ホチキスは使わない方が安全です。
- 封はしっかりと閉じ、必要なら封かんテープを使います。
3. 封筒の書き方(書き分け例)
- 表面:宛名は中央に大きく、郵便番号は上に記載。住所は右側にまとめて書きます。
- 裏面:差出人の氏名・住所・電話番号をはっきり記載します。
- 重要表示:朱書きで「源泉徴収票在中」と書き、赤い枠で囲むと受け取り側でも分かりやすくなります。
4. 窓口での手続きと受領
窓口で送達方法を伝え、料金を支払います。その場で控え(追跡番号)が渡されるので必ず保管してください。到着確認が必要な場合は追跡番号で配達状況を確認できます。
郵便局での受取・関連手続き
受け取りの仕組み
源泉徴収票は通常、会社があなたの自宅へ郵送します。郵便窓口で源泉徴収票を直接受け取る仕組みは一般的ではありません。もし郵便物の配達時に不在なら、不在票に従って再配達か窓口受取を選べます。
還付金や税金の受け取り方法
会社や税務署からの還付金は、ゆうちょ銀行口座への振込や郵便為替、現金書留で送られる場合があります。ゆうちょ口座があると振込で受け取りやすいです。郵便為替や現金書留は窓口で身分証を提示して受け取ります。
窓口での手続きの流れ
身分証明書(運転免許証やマイナンバーカードなど)を持参します。郵便為替の換金や現金書留の受取では、受取署名と印鑑を求められることがあります。窓口で案内に従い書類に記入してください。
不在時と保管期間
不在で郵便窓口に保管された場合、一定期間内に受け取りが必要です。保管期間を過ぎると差出人に返送されるため、届かない場合は差出人(会社や税務署)へ確認してください。
注意点
源泉徴収票を紛失したら、まず勤務先に再発行を依頼してください。還付金や送金方法で不明点があるときは、窓口で差出人名や送付方法を確認すると安心です。
郵送時の注意点・トラブル対応
届かない場合の初動対応
源泉徴収票が届かないと気付いたら、まず勤務先の総務・人事に連絡してください。氏名・社員番号・送付先住所を伝え、発送日や発送方法を確認します。必要なら再発行を依頼してください。
郵便事故や遅配への対応
追跡番号がある場合は、郵便局の追跡サービスで配達状況を確認します。追跡で不明な点があれば最寄りの郵便局に問い合わせ、問い合わせ番号を控えてください。届かない・紛失の疑いがある場合は郵便局へ事故報告を行います。
再発行を依頼する際のポイント
再発行依頼では、再送先の住所を正確に伝え、発送方法(簡易書留・配達記録など)を指定すると安全です。発行日や発送予定日を確認し、メールや書面でやり取りの記録を残してください。
予防策と証拠の保存
今後は追跡できる手段での送付を依頼し、郵便料金の控えや追跡番号、やり取りのメールは必ず保存してください。必要時に再発行手続きや救済を受けやすくなります。
よくある質問(FAQ)
以下は、よく寄せられる質問とその回答です。具体例を交えて分かりやすく説明します。
Q1: 源泉徴収票を郵便局で直接発行してもらえますか?
A: いいえ。源泉徴収票は勤務先(会社や事業主)が発行する書類です。郵便局はあくまで送付や受取の窓口です。会社に発行を依頼してください。
Q2: 封筒のサイズや種類に決まりはありますか?
A: 一般的には角形2号(A4が折らずに入る大きさ)を使います。折りたくない場合は角形2号、折って入れる小さい封筒を使う場合は長形3号などが便利です。
Q3: 書類送付時に同封すべきものは?
A: 基本は源泉徴収票本体と送付状(誰宛か、用件、差出人連絡先を明記)です。手続き先が指定する他書類(例:健康保険資格喪失証明書など)があれば同封します。
Q4: 郵送の際の追跡や補償はどうすればいいですか?
A: 重要書類なら簡易書留や特定記録、配達記録が便利です。追跡や受領確認ができる方法を選ぶと安心です。
Q5: 到着までの目安はどれくらいですか?
A: 同一都道府県内なら通常1〜2日、遠方は2〜4日程度が目安です。混雑期や配送方法で変わることがあります。
Q6: 誤送や紛失が心配です。どうしたら良いですか?
A: 追跡可能な発送方法を使い、送付状に控えを残します。万が一のときは発送記録をもとに郵便局へ問い合わせしてください。


コメント