はじめに
「離職票の賃金額はA欄とB欄のどちらに書けばいいの?」
「月給制と日給制、時給制では記載する欄が変わるの?」と迷っていませんか。
退職した従業員の離職票を作成するとき、給与明細や賃金台帳を確認して金額は分かっていても、A欄・B欄のどちらに記載するのか判断できず、迷ってしまうことがありますよね。
この記事では、離職票の賃金額A欄・B欄の違いを整理したうえで、月給制・日給制・時給制など給与形態ごとの記載方法や、迷いやすいケースの判断基準について順を追って説明していきます。
離職票の賃金額A欄・B欄は何を基準に分ける?
離職票の賃金額は、賃金をどの単位で計算して支払っているかによってA欄とB欄に分けて記載します。
ここでは、A欄とB欄それぞれにどのような賃金を記載するのかを具体的に説明します。
A欄は月を単位として支払う賃金を記載する
A欄には、月給や月額で決められた手当など、1か月を単位として支払う賃金を記載します。
月の途中で入社・退職して日割り計算された場合でも、もともと月を基準に金額が決められている賃金であればA欄が対象です。
B欄は日給・時給など日数や時間を基準に支払う賃金を記載する
B欄には、日給や時給など、実際に勤務した日数や労働時間をもとに計算する賃金を記載します。
出勤日数や労働時間によって支給額が変わるため、月単位で決められた賃金とは分けてB欄に記載します。
給与形態別に見る離職票のA欄・B欄
離職票のA欄・B欄は、月給制・日給制・時給制など、給与の計算方法に応じて記載先を判断します。
ここでは、給与形態ごとのA欄・B欄の記載方法を説明します。
月給制の賃金はA欄に記載する
月給制の賃金は、1か月を単位として金額が決められているため、A欄に記載します。
月の途中で入社・退職して日割り計算された場合でも、もともと月単位で決められた賃金であればA欄の対象です。
日給制の賃金はB欄に記載する
日給制の賃金は、1日あたりの金額を基準に、実際の勤務日数に応じて計算するためB欄に記載します。
給与を月1回まとめて支払っている場合でも、勤務日数をもとに計算する賃金であればB欄の対象です。
時給制の賃金はB欄に記載する
時給制の賃金は、1時間あたりの金額を基準に、実際の労働時間に応じて計算するためB欄に記載します。
給与の支払いが月1回であっても、労働時間をもとに計算する賃金であればB欄の対象です。
月給と時給など複数の給与形態がある場合は分けて判断する
月給と時給など複数の給与形態がある場合は、それぞれの計算方法を確認してA欄とB欄に分けます。
月を単位として決められた賃金はA欄、勤務日数や労働時間をもとに計算する賃金はB欄として考えると分かりやすいでしょう。
月途中で退職して給与が日割りになった場合はどうする?
月途中で退職して給与が日割りになった場合でも、実際に支給された金額だけでA欄・B欄を決めるわけではありません。
ここでは、月途中の退職や欠勤控除がある場合のA欄・B欄の考え方を説明します。
月給制なら日割り支給でもA欄で判断する
月給制の賃金は、月途中の退職によって日割りで支給された場合でもA欄で判断します。
支給額が通常より少なくても、もともと1か月を単位として金額が決められている賃金であれば、日割り後の金額をA欄に記載します。
退職月の給与計算では、日割り計算の方法そのものに迷うこともあります。月途中で退職した場合の給与計算もあわせて確認しておくと安心です。
▶月途中で退職した場合の給与はどうなる?日割り計算の方法を解説
欠勤控除で給与額が減っても給与形態は変わらない
月給制で欠勤控除が行われた場合でも、月を単位として支払う給与形態は変わりません。
欠勤した日数に応じて給与が減っていても、もともと月給制の賃金であればA欄で判断します。
日給・時給で計算した賃金はB欄で判断する
日給や時給を基準に計算する賃金は、月途中で退職した場合でもB欄で判断します。
勤務日数や労働時間に応じて支給額が決まるため、退職月も実際の日数や時間をもとに計算した賃金をB欄に記載します。
通勤手当は離職票のA欄・B欄のどちらに記載する?
通勤手当を離職票のA欄・B欄のどちらに記載するかは、通勤手当の支給方法を基準に判断します。
ここでは、通勤手当の支給方法ごとにA欄・B欄の判断方法を説明します。
毎月定額で支給する通勤手当はA欄で判断する
毎月一定額を支給する通勤手当は、1か月を単位として金額が決められているため、A欄で判断します。
実際の出勤日数ではなく、月額として支給額が決められていることが判断のポイントです。
出勤日数に応じて変動する通勤手当はB欄で判断する
出勤日数に応じて金額が変わる通勤手当は、日数を基準に計算するためB欄で判断します。
1日あたりの金額に実際の出勤日数を掛けて支給している場合は、計算後の金額をB欄に記載します。
固定部分と変動部分がある場合は支給方法ごとに判断する
通勤手当に固定部分と変動部分がある場合は、それぞれの支給方法に分けて判断します。
毎月定額で支給する部分はA欄、出勤日数をもとに計算する部分はB欄に記載すると分かりやすいでしょう。
A欄とB欄が併存するケースはどう記載する?
離職票では、一人の賃金についてA欄とB欄の両方に金額が入る場合があります。
ここでは、A欄とB欄が併存する具体的なケースと記載の考え方を説明します。
月決め手当と時給で計算する賃金がある場合
月決め手当と時給で計算する賃金がある場合は、それぞれA欄とB欄に分けて記載します。
毎月一定額を支給する手当はA欄、実際の労働時間に応じて計算する賃金はB欄が対象です。
固定の通勤手当と出勤日数で変動する手当がある場合
毎月定額の通勤手当と、出勤日数によって変わる手当がある場合も、それぞれ分けて記載します。
月額で固定された通勤手当はA欄、実際の出勤日数をもとに計算する手当はB欄が対象です。
それぞれの賃金の支給方法を確認して判断する
A欄とB欄のどちらに記載するか迷ったときは、それぞれの賃金がどのように計算されているかを確認しましょう。
月を単位として決められた賃金はA欄、勤務日数や労働時間をもとに計算する賃金はB欄に分けて記載します。
離職票の賃金額A欄・B欄で迷ったときの判断方法
離職票のA欄・B欄で迷ったときは、実際に支給された金額の大小ではなく、その賃金がどのような基準で計算・支給されているかを確認することが大切です。
ここでは、A欄・B欄で迷ったときの確認方法を順に説明します。
実際に支払った金額ではなく賃金の支払い方を確認する
A欄・B欄を判断するときは、実際の支給額ではなく、賃金をどの単位で計算しているかを確認します。
月を単位として決められた賃金はA欄、勤務日数や労働時間をもとに計算する賃金はB欄と考えると分かりやすいでしょう。
賃金台帳や給与明細で支給方法を確認する
賃金の支給方法が分からない場合は、賃金台帳や給与明細を見ながら、それぞれの計算方法を確認します。
基本給や手当ごとに、月額で決められているのか、勤務日数や労働時間に応じて計算されているのかを確認しましょう。
判断できない場合は雇用保険の手続き先に確認する
賃金台帳や給与明細を確認しても判断が難しい場合は、雇用保険の手続きを行うハローワークに確認すると安心です。
賃金が月額・日額・時間額のどれで決められ、どのように計算されているかを伝えると確認しやすくなります。
離職票を作成する流れや提出期限も確認しておきたい場合は、手続き全体を整理しておくとスムーズです。
▶離職票の書き方とは?作成方法や提出期限をわかりやすく解説
まとめ
離職票の賃金額A欄・B欄は、実際の支給額ではなく、賃金の計算方法をもとに判断します。
基本的には、月給や毎月定額の手当はA欄、日給・時給など勤務日数や労働時間に応じた賃金はB欄に記載します。
日割り支給や欠勤控除、各種手当がある場合も、もともとの支給方法を確認することが大切です。
判断に迷ったときは賃金台帳や給与明細を確認し、それでも分からない場合はハローワークへ相談してから記載すると安心でしょう。

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