はじめに
目的
本記事は、Microsoft Word形式で使える退職届テンプレートについて、種類や書き方、ダウンロード方法、提出方法などをわかりやすくまとめています。退職手続きで迷わず書類を整えられることを目指します。
対象
- 退職届を書いたことがない方
- 形式や文面に不安がある方
- 短時間で正しい書類を用意したい方
使い方のポイント
テンプレートにはそのまま使えるもの、編集が必要なものがあります。会社ごとにルールが異なるため、提出前に就業規則や上司・人事に確認してください。簡潔に要点を伝えることが大切です。
この章では全体の目的と進め方を示しました。次章以降で具体的なテンプレートと書き方を詳しく解説します。
退職届テンプレートの種類と特徴
はじめに
退職届のテンプレートは用途や会社の雰囲気に合わせて選べます。Word形式で配布されることが多く、手書き・印刷どちらにも対応するものがあります。
主なテンプレートの種類と特徴
- 一般的な退職届(定型文)
- 「一身上の都合により」など短く正式な表現を使います。書き方が迷いやすいときに便利です。
- 退職理由を詳しく書くタイプ
- 理由を丁寧に説明したい場合に使います。誤解を避けるため具体的な日付や背景を加えます。
- すぐに退職する・緊急用
- 退職日を早めに設定する際の文例が入っています。法的な扱いに注意して使います。
- 感謝・お詫びを伝える文面
- お世話になったことへの感謝や、迷惑をかけることへのお詫びを丁寧に表す書式です。
- 事務的・シンプルな書式
- 要点だけを書き、余計な表現を省いたビジネス向けの様式です。
- 引き継ぎ・後任に触れるもの
- 引き継ぎ予定や後任の連絡先、引継ぎの協力依頼を盛り込みます。
- 英文退職届
- 外資系や英語環境向けのフォーマット。簡潔で礼儀正しい英語表現が中心です。
形式(レイアウト)
- 縦書き・横書き、A4/A5/B5などサイズ違いがあります。手書きなら余白や行間に配慮した縦書きが見栄えします。印刷で提出するなら横書きのA4が扱いやすいです。
選び方のポイント
- 会社の風土や上司との関係性に合わせてトーンを選びます。公的な部署やフォーマルな企業は定型文や事務的書式が無難です。感謝を示したいときは感謝文入りを選びます。緊急退職時は、雇用契約や就業規則も確認してからテンプレートを使ってください。
退職届の基本構成と書き方
必要な項目
- 宛先:会社名と代表者名(例:株式会社○○ 代表取締役社長 山田太郎 様)
- 提出日:提出する日付
- 所属部署・氏名:現在の部署名と自分の氏名(捺印が必要な場合は印鑑)
- 退職理由:一般的には「一身上の都合」で問題ありません
- 退職日:実際に退職する最終出勤日
記載順と書き方のポイント
- タイトル(退職届)を中央に大きめに書きます。
- 宛先を右上か左上に書きます。
- 本文は簡潔に「一身上の都合により〜をもって退職いたします」と記載します。
- 提出日と署名(捺印)を忘れずに。日付は提出日か退職日を明記します。
日本語の例文(簡潔)
退職届
株式会社○○ 代表取締役社長 山田太郎 様
私、営業部の佐藤一郎は、一身上の都合により、令和◯年◯月◯日をもって退職いたします。ここに退職を届け出ます。
令和◯年◯月◯日
営業部 佐藤一郎(捺印)
英文の基本構成と例
英文では自己紹介、退職意思、感謝、引き継ぎ協力の意志を盛り込みます。簡単な例:
June 1, 2025
To: Mr. Taro Yamada, President, ABC Corporation
Dear Mr. Yamada,
I hereby resign from my position at ABC Corporation, effective June 30, 2025. Thank you for the opportunities and support during my employment. I will assist with the handover to ensure a smooth transition.
Sincerely,
Ichiro Sato
注意点
- 退職日や契約上の手続き(退職届提出の期日や引き継ぎ期間)を確認してください。
- 理由を詳しく書く必要はありません。プライベートな事情なら「一身上の都合」で十分です。
- 社内のルールで書式や捺印が求められる場合がありますので確認しましょう。
テンプレートのダウンロードと編集方法
ダウンロード前の確認
ダウンロードは無料で個人情報不要のものが多いです。ファイル形式(.docx/.doc/.pdf)と横書き・縦書きの有無を確認してください。会社の形式に合わせるか、汎用テンプレートを選びます。
ダウンロード手順(例)
- テンプレート配布サイトで「退職届 Word テンプレート」を検索
- 希望のレイアウトを選び「ダウンロード」ボタンを押す
- 保存先を指定してファイルを保存
編集方法
- パソコン(Word): ファイルを開き、氏名・部署・会社名・提出日・退職日などのプレースホルダを直接入力します。書式はフォント(明朝/ゴシック)、行間、余白を調整します。
- Googleドキュメント: .docxをアップロードして編集、完了後にPDFでダウンロードできます。
- スマホ: WordアプリやGoogleドキュメントで編集可能ですが、レイアウト崩れに注意してください。
編集のポイント
- 日付は西暦か和暦を社風に合わせて統一します。
- 横書き・縦書きは会社の慣習に合わせる。フォントサイズは読みやすさ優先。
- 署名欄や捺印欄は印刷後に手書きするのが一般的です。
保存と提出準備
- 編集後は必ずPDFで保存してレイアウトを固定します。
- ファイル名例: “退職届_山田太郎_2025-11-07.pdf”。印刷前にプレビューで余白と改行を確認します。
セキュリティとバックアップ
個人情報が含まれるため、クラウドへアップロードする場合は公開設定に注意してください。編集前に元ファイルのバックアップを作成してください。
退職届作成時の注意点とよくあるミス
日付は口頭と書面で必ず統一する
退職日が口頭と書面で異なると、給与精算や保険手続きでトラブルになります。上司と口頭で決めた日付をメモしておき、退職届にも同じ日付を記入してください。例:口頭で「5月末」と伝えた場合は、書面も「○年○月○日(最終出勤日)」と明記します。
書類の種類を間違えない
会社都合や自己都合など退職の事情によって適切な書類が異なります。社内で指定がある場合はそれに従ってください。迷ったときは総務・人事に確認し、誤った書類を出して混乱を招かないようにします。
表現は感情的にならない
感謝や経緯は簡潔に述べ、批判や感情的な言葉は避けます。例:「一身上の都合により退職いたします」など事務的な言い回しを使うと安全です。
書き漏れ・記入ミスを防ぐ
氏名、提出日、最終出勤日、捺印(または署名)など必要項目は必ず確認します。誤字や日付のずれがあると受理が遅れることがあります。
提出方法と社内ルールの確認
提出先(上司・総務)や提出方法(手渡し、メール、社内システム)を事前に確認してください。会社によっては書式や届出の手順が決まっています。
コピーを必ず取る
提出前に原本のコピーを取り、控えとして保管します。後で内容確認が必要になった際に役立ちます。
よくあるミスまとめ(チェックリスト)
- 口頭と書面で日付が異なる
- 書類の種類を間違える
- 感情的な表現を使う
- 氏名・日付・署名の書き漏れ
- 提出先・手順の確認忘れ
- 控えを取らない
上記を一つずつ確認すれば、スムーズに退職手続きを進められます。必要があれば総務や上司に確認して進めてください。
退職届の提出方法・封筒の入れ方
はじめに
退職届は印刷した用紙を封筒に入れて提出するのが一般的です。ここでは封筒の選び方、表書き、折り方・入れ方、提出時のマナーを丁寧に解説します。
封筒の選び方
- 用紙サイズに合わせて選びます。A4を三つ折りにして入れるなら長形3号(長3)が便利です。折らずに入れる場合は角形2号(角2)を使います。
- 縦書きの書類は和式封筒、横書きは洋式封筒を推奨します。どちらでも受け取ってもらえますが、形式を揃うと好印象です。
表書きの書き方
- 封筒の表に宛先(会社名・部署名・役職)を左寄せで書きます。個人名を付けるときは役職名の下に書きます。
- 封筒の中央または右下に「退職届在中」と明記すると中身が分かりやすくなります。インクは黒で、名前を赤で書くのは避けてください。
- 裏面の中央か左下に差出人(自分の氏名・連絡先)を記しておくと安心です。
折り方と入れ方
- A4なら三つ折りにします。タイトル(「退職届」など)が上に来るように折り、封筒に入れたときに開封後すぐに見える向きにします。
- 書類はクリアファイルに入れてから封筒に入れると折れや汚れを防げます。
提出時のマナー
- 提出は人事担当者か直属の上司に手渡します。面会の約束を取ってから渡すと丁寧です。
- 渡す際は「退職届を提出させていただきます」と一言添え、軽く一礼します。
- 押印が必要な場合に備え、実印または認印を持参してください。
よくある疑問
Q: 封筒にのり付けは必要ですか?
A: その場で開封されるので軽く閉じる程度で差し支えありません。のりで完全に封をするより開封しやすい状態が望ましいです。
Q: コピーは取っておくべきですか?
A: はい。提出前に1部コピーを保管しておくと後で確認が必要になったときに安心です。
退職届テンプレートの活用シーン
概要
転職や退職の決意が固まったとき、Wordテンプレートを使うと書類作成の手間を大幅に減らせます。決まった形式があるため、誤字や記載漏れを防げます。
転職・内定がある場合
例:入社日が決まっているときは、退職希望日と有給消化の希望日を明記します。テンプレートの「希望退職日」欄を編集して、社内ルールに合わせて調整してください。
家庭の事情・介護・育児
私用による退職では、理由を簡潔に記載します。詳細は口頭で伝える、あるいは別途相談書を添えるなど柔軟に対応できます。
契約社員・派遣社員
契約満了で更新しない場合は、契約終了日を明確に記載します。派遣元・派遣先の双方への提出文書に合わせて文面を変えましょう。
外資系・IT企業向け(横書き・英文)
外資系では横書きや英語のテンプレートが好まれます。英語版は簡潔な表現に直し、敬称や日付形式を確認してください。
緊急退職や早期提出
やむを得ない事情で急に提出する場合は、理由を簡潔に記載し、上司へ事前に連絡を入れてから提出することをおすすめします。
カスタマイズ時のポイント
・退職理由は簡潔に。感情的な表現は避ける。
・日付・氏名・所属は必ず確認する。
・会社のテンプレート指定がある場合はそれに従う。
テンプレートは状況に応じて柔軟に編集できる便利な道具です。まずは自分のケースに近いサンプルを選び、必要事項を丁寧に埋めていきましょう。
おすすめの退職届テンプレート配布サイト
退職届のテンプレートは多くのビジネス文書サイトで配布されています。ここでは代表的なサイトと特徴、選び方のポイントをわかりやすく紹介します。
NotePM
シンプルで読みやすいWordテンプレートが揃っています。サンプル文例があり、個人の事情に合わせた書き換えがしやすいです。初めて作る方に向きます。
BizRoute
職種別や状況別のテンプレートを多数用意しています。書式のバリエーションがあるので、自分の立場や提出先に合わせて選べます。
BizTemplateLab
ビジネス文書全般を扱うサイトで、退職届に加えて封筒の入れ方や提出マナーも解説しています。丁寧に学びたい方におすすめです。
Bizocean
業種・用途別のテンプレートが豊富で、Word・Excel形式でダウンロードできます。複数を比較して選びたいときに便利です。
DODA
転職サービスが提供する書式集で、退職届のほか退職連絡や引継書のサンプルもあります。転職を視野に入れている方に適しています。
選び方のポイント
- フォーマット:WordかPDFかを確認して編集しやすいものを選びます。
- 文例の有無:退職理由や日付の書き方に不安がある場合はサンプルがあるものが安心です。
- 用途別:自己都合・会社都合など用途に合った文例を選びます。
- ライセンス:個人利用は無料が多いですが、商用利用や転載制限を確認してください。
ダウンロード前に会社の就業規則や提出方法を確認し、そのまま使わず自分用に必ずカスタマイズしてください。


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