退職届, 見本でわかる基本構成と正しい書き方完全ガイド

目次

はじめに

この章の目的

本資料は、退職届の書き方と実例をやさしく、具体的に説明するために作成しました。初めて退職届を書く方や久しぶりに作る方にも使いやすいよう、基本項目から提出時の注意点まで網羅しています。

誰に役立つか

  • 会社を辞める手続きを初めて行う人
  • 退職届と退職願の違いを整理したい人
  • すぐ使える例文やテンプレートが欲しい人

本資料の構成と使い方

全9章で構成しています。第2章は必須項目、第3章で書類の違いを解説、第4章で具体的な構成と記載方法を示します。第5章では実際に使える例文、第6章は即日退職の対応、第7章は退職理由の書き方、第8章は提出時の注意点、第9章でその他の記載事項を扱います。必要な章だけを参照しても分かりやすいように、見本とポイントを併記しています。

注意事項

法的な細かな相談が必要な場合は、労働基準監督署や弁護士など専門機関に相談してください。本資料は一般的な説明を目的としています。

退職届に必要な基本項目

はじめに

退職届を作るときは、受け取る側がすぐに内容を理解できることが大切です。ここでは必ず入れるべき項目をわかりやすく説明します。

必須項目(項目ごとの説明と例)

  • 宛名:会社名と代表者名(社長名)を正式名称で書きます。例)「株式会社〇〇 代表取締役 山田太郎 様」
  • 作成日:提出する日付を明記します。和暦・西暦のどちらでも可ですが統一してください。
  • 氏名(署名):正式なフルネームを自署で記載し、必要なら印鑑を押します。
  • 退職日:具体的な年月日を記載します。例)「令和X年Y月Z日付で退職します」
  • 退職理由:簡潔に一行程度で記載します。詳細は口頭または別紙で伝えます。
  • 提出先部署:どの部署に提出するか明記すると手続きがスムーズです。

任意だが推奨する項目

  • 連絡先:退職後の連絡用に携帯番号やメールを記載すると便利です。
  • 引継ぎに関する一言:引継ぎ日や担当者名を書いておくと親切です。

会社専用様式の優先

会社に定められた様式がある場合は、そちらを優先して使用してください。様式がないときは上記項目を含めた文面を用意します。

書き方の注意点

誤字脱字や日付の間違いは避けてください。丁寧な言葉遣いで端的にまとめると印象がよくなります。

退職届と退職願の重要な違い

定義の違い

  • 退職届:従業員が退職することを確定して会社に通知する文書です。届出的な性格を持ち、会社は受理を前提に処理を進めます。
  • 退職願:退職の意思を申し出る文書で、相談や承認を求める意味合いが強いです。会社の承認前なら撤回が可能です。

撤回の可否

  • 退職届は原則として撤回できません。提出後は退職日や手続きが確定に向かいます。
  • 退職願は承認前であれば撤回や変更が可能です。上司や人事と話し合いながら進められます。

表現の違い(文末)

  • 退職届:例)「退職いたします。」と宣言形で終わります。
  • 退職願:例)「退職いたしたく、お願い申し上げます。」とお願いの形で書きます。

提出のタイミングと実務影響

  • 相談段階なら退職願、決意が固まったら退職届を提出します。退職届で処理が始まると給与や保険手続きのスケジュールも動きます。

実務上の注意点

  • まずは口頭で上司に相談すると誤解が減ります。書面は日付・氏名を明記し、控えを保管してください。退職の意思に迷いがある場合は退職願を選ぶと安全です。

短い文例

  • 退職届:
    「私事ではございますが、一身上の都合により令和○年○月○日をもって退職いたします。」
  • 退職願:
    「私事ではございますが、一身上の都合により退職いたしたく、ここにお願い申し上げます。」

退職届の構成と記載方法

表題

用紙の上部中央に「退職届」と記します。明瞭な表記で受取側が一目で分かるようにします。

宛先

左上か右上に会社名と代表者名を書きます。例:株式会社○○ 代表取締役社長 ○○ 様。部署名や担当者名を加える場合は、その下に記入します。

本文の書き出し

本文は「私事」または「私儀」で始めます。続けて退職の意思を簡潔に述べます。よく使われる例:「私事、一身上の都合により、令和○年○月○日をもって退職いたします。」

退職日・提出日

退職日と提出日は明確に記載します。提出日は用紙の右下や署名の上に記載するのが一般的です。

署名・捺印

氏名は自署で書き、その横か下に印鑑を押します。自署が難しい場合は会社の指示に従います。

書式の注意点

・敬語を守り簡潔に書く。冗長な理由は不要です。
・誤字脱字がないように清書する。手書きが求められる場合が多いので、読みやすさを優先します。
・会社の規定や雛形があればそれに従ってください。

記載例(簡潔)

退職届
株式会社○○ 代表取締役社長 ○○ 様
私事、一身上の都合により、令和○年○月○日をもって退職いたします。
令和○年○月○日
氏名(自署) 印

必要に応じて控えを1部用意し、受領印をもらうと安心です。

一般的な退職届の例文

以下に、一般的な退職届の例文と用途別の書き方を示します。縦書きが一般的ですが、パソコンで作成する場合は横書きでも問題ありません。

1. 基本の例文(縦書き)

退職届

このたび一身上の都合により、令和○年○月○日をもって退職いたします。

令和○年○月○日

○○部 (氏名)(印)

株式会社○○ 代表取締役社長 ○○○○ 殿

2. 基本の例文(横書き)

退職届

私は、一身上の都合により、令和○年○月○日をもって退職いたします。

令和○年○月○日

○○部 氏名(印)

株式会社○○ 代表取締役社長 ○○○○ 殿

3. 実例(記入例)

退職届

このたび一身上の都合により、令和5年12月31日をもって退職いたします。

令和5年12月1日

総務部 山田太郎(印)

株式会社サンプル 代表取締役社長 佐藤一郎 殿

4. 郵送する場合の注意点

・封筒に「退職届在中」と明記する。添え状で提出日や連絡先を簡潔に書く。
・自署と押印が望ましいが、電子提出やメールでのやり取りは会社のルールに従う。

5. 書き方ポイント

・日付は提出日と退職日を明確にする。・所属部署と氏名、捺印を忘れない。・宛名は代表取締役社長+「殿」。・控えを1部持っておくと安心です。

即日退職を希望する場合の対応

状況と注意点

やむを得ない事情で即日退職を希望する場合、まず口頭で直属の上司へ事情を説明し了承を得る努力をしてください。会社は即日受理しないことがあります。受理されないときは、有給の取得や退職日調整で交渉する必要があります。

書き方の例文

退職届に下記のような謝罪と承認を求める文言を加えるとよいです。
「私事、一身上の都合により、本日令和○年○月○日をもって退職いたします。急なお申し出となり申し訳ございませんが、何卒ご了承くださいますようお願い申し上げます。」
簡潔にする場合は:「本日付で退職いたします。急な申し出でご迷惑をおかけしますが、ご了承願います。」

提出時の手順

  1. まず上司へ口頭で説明し、了承を得る。2. 退職届を直接手渡しする。対面が難しいときは内容証明郵便やメール送付とし、送付記録や控えを残す。3. 最低限の引継ぎ事項を書いて協力の意思を示す。4. 人事に最終給与、有給消化、社会保険手続きについて確認する。

押さえておきたいポイント

  • 退職届の控えと送付記録を必ず残す。- 会社が即日受理しない場合は、交渉して退職日を決めるか、必要に応じて専門家に相談する。

退職理由の書き方

基本の考え方

最も無難な表現は「一身上の都合」です。個人的な事情を丁寧に示し、具体的な中身を述べる必要がありません。退職届では短く簡潔に書くことを心がけます。感謝の一言を添えると印象が良くなります。

具体例と書き方のポイント

  • 家庭の事情(育児・介護)の場合:
    「一身上の都合により、○月○日をもって退職いたします。これまでのご指導に深く感謝申し上げます。」
  • 健康上の理由:
    「健康上の理由により療養が必要なため、○月○日付で退職いたします。」とだけ簡潔に書きます。
  • 会社都合(部署閉鎖・早期退職制度):
    「部署の閉鎖に伴い、一身上の都合により退職いたします。」や「早期退職制度を利用し、○月○日をもって退職いたします。」と明記します。

注意点

  • 詳細を長々と書く必要はありません。事実だけを短くまとめます。
  • 嘘の理由は避けてください。後々のトラブルにつながることがあります。
  • 迷う場合は人事担当や上司に相談しましょう。

例文(短)

  • 一身上の都合により、○月○日をもって退職いたします。これまでありがとうございました。
  • 私事で恐縮ですが、育児のため退職いたします。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

退職届の提出時の注意点

提出前の準備

退職届を出す前に、内容を落ち着いて見直してください。感情的な表現は避け、事実だけに絞ります。必ず「退職いたします」などの明確な文言を入れて、曖昧さを残さないようにします。

文面の注意点

日付・宛先・氏名・捺印(必要なら)を忘れないでください。理由を書く場合は簡潔にし、詳細な事情説明は口頭で伝える方が無難です。誤字脱字は印象を下げるので何度か読み返します。

手書きかパソコンか

会社の指定がなければどちらでもかまいません。手書きにするなら丁寧な文字で書き、黒のペンを使います。パソコンで作成する場合は、印刷の際に用紙を整え、必要なら署名欄に自署します。

提出の方法とタイミング

原則は直属の上司に直接手渡しします。上司が不在や出張中なら人事宛てに郵送またはメールで連絡し、書面も郵送します。退職日や最終出勤日は就業規則に従って決め、早めに相談します。

上司への伝え方と配慮

まず口頭で退職の意思を伝えてから書面を渡すと丁寧です。引き継ぎや業務の整理についても簡単に伝え、相手の時間を考えて話します。

受領確認と保管

受領印や受領書をもらうか、メールで受領連絡を残しておくと安心です。コピーを自分で保管し、必要時に提出できるようにしておきます。

その他の記載事項

基本項目以外に記載することができる項目と、その書き方をやさしく説明します。必須ではなく、会社の文化や慣例に合わせて対応してください。

退職後の連絡先

退職後に連絡を受けたい場合は、メールアドレスや携帯番号を短く記載します。例:
– 連絡先:携帯 080-1234-5678(山田太郎)/メール:taro@example.com
個人情報になりますので、公開に問題がある場合は書かないか、簡略化(メールのみ等)してください。予期せぬ連絡を避けたい場合は記載不要です。

本文冒頭の表現(「私儀」「私事」)

「私儀」「私事」は文章を丁寧にする古典的な語です。使用例:
– 私儀、一身上の都合により退職いたします。
– 私事ではございますが、このたび〜
最近は「一身上の都合」を直接書くことが多いです。堅い社風や慣例があれば使うとよいでしょう。

その他の任意記載例

  • 引継ぎの簡単な予定(担当者名、期日)
  • 備品や資料の扱い(返却予定日など)
    これらは詳細を別紙でまとめ、退職届には簡潔に触れるだけで問題ありません。

最終判断は人事や上司の慣例に従い、記載する前に確認することをおすすめします。

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