はじめに
本ガイドの目的
本調査は、退職届・退職願の正しい扱い方と折り方、封入方法、マナーを分かりやすくまとめたものです。書類の折り方一つで印象は変わります。丁寧に扱うことで誠実さと礼儀を示せます。
誰のための情報か
これから退職届を提出する方、書類の折り方に不安がある方、ビジネスマナーを見直したい方に向けた実践的な内容です。初めてでも迷わないよう、手順を詳しく説明します。
本書の構成と読み方
全7章で構成します。第2章は三つ折りの基本手順、第3章はきれいに折るためのコツ、第4章は四つ折りの選択肢、第5章は封筒への入れ方、第6章は封筒選びと封のポイント、第7章は折る際の注意点を扱います。必要な章だけを参照しても実務で困らないよう配慮しました。
注意点
会社の規程や上司の指示が優先される場合があります。まずは勤務先のルールを確認してください。
退職届・退職願の基本的な折り方
準備
- 平らな机と用紙（A4・B5どちらでも可）を用意します。余計なものはのせないでください。
三つ折りの手順
- 用紙を文字面を上にして平らに置きます。
- 下側の約3分の1を上に折ります。折り目は軽くつけます。
- 次に上側の約3分の1を下に折り、先ほど折った部分に重ねます。
- 折り終えたら角を合わせ、折り目を指や定規で軽く押して整えます。
ポイント：文字が書いてある面を内側にして折ることが大切です。こうすることで封を開けたときに中身が直接見えにくくなります。
折るときの注意点
- 文字や印鑑が折れ線にかからないように位置を確認してください。
- 折り目は強すぎず弱すぎず、封筒に収まる程度に整えます。
- 用紙が湿っているとシワになりやすいので乾いた状態で扱ってください。
この基本を守れば、A4でもB5でも失礼のない折り方になります。
きれいに折るためのコツ
はじめに
折り目を真っすぐにするだけで、退職届や退職願の印象が格段に良くなります。ここでは手順とちょっとした道具の使い方を丁寧に説明します。
準備するもの
- 定規（硬めのもの）
- 補助用紙（同サイズの紙）
- 平らな作業面
- 爪や折り目ベラ（あれば）
基本のコツ
- 角と角を正確に合わせてから軽く折り目を付けます。まずは軽く折ることでズレを防げます。定規を折り目に沿わせて、上から押さえながら親指で押しつけると真っすぐになります。
- 強く一気に折らず、最初は浅く折って位置を確認してから本折りしてください。折るときは紙の端をしっかり持ってズレを防ぎます。
- 折り目が必要以上に盛り上がると封入時に入れにくくなるので、折り目ベラや爪で均等に圧をかけて平らにします。
補助用紙を使った三つ折りのテクニック
- 退職届と同じサイズの用紙をもう一枚用意し、横向きに置いて左上の角を重ねます。
- 重なっていない部分を、補助用紙の辺に沿って下から上へ折ります。ここで辺にぴったり合わせることが大事です。
- 補助用紙を外し、最後に上から被せるように折ればきれいな三等分ができます。補助用紙がガイドになるので左右の差が出にくいです。
仕上げのポイント
- 折り終えたら角を合わせてから軽く押さえ、余分なふくらみを取ります。
- 最後に封筒に入れる前にもう一度寸法と折り目の位置を確認してください。正確な折りは印象にもつながります。
四つ折りの選択肢
基本は三つ折りで封筒に入れることが多いです。どうしても封筒に入らない場合は、四つ折りにして差し支えありません。ただし、四つ折り以上にすると厚みや折り目で相手が読みづらくなるため、なるべく避けてください。
実際の折り方（簡単な手順）
– 用紙を縦（短辺）にして半分に折ります。
– さらに同じ方向で半分に折って四つ折りにします。
– 折り目は指や定規で軽く押さえ、端をきちんと揃えます。
注意点と対策例
– 署名や日付が折り目にかからないように余白を確保してください。特に下段に署名を書く場合は、折る位置を確認してから記入します。
– 折り目が深くなりすぎると読みにくくなるため、強く折りすぎないでください。
– 可能なら大きめの封筒を使うか、封筒のサイズに合わせて三つ折りやA5用紙に変更することを検討してください。
四つ折りはやむを得ない選択肢と考え、相手に配慮して丁寧に折ることが大切です。
封筒への入れ方
基本の手順
- 封筒を裏面（フラップのある面）を上にして机に置きます。フラップが手前にある状態が分かりやすいです。
- 三つ折りにした用紙を左回りに90度回転させます（長辺が上下になるように）。
- 用紙を封筒にゆっくり入れ、用紙の上の右端が封筒の上部・右側に来るように位置を合わせます。
なぜこの向きか
この向きにすると、封を開けた時に用紙の先頭（日付や宛名）が自然に目に入ります。見た目が整い、礼儀としても安心感があります。
細かいポイント
- 用紙は端をそろえてゆっくり入れてください。勢いよく押し込むとしわや折れ目がつきます。
- 封筒に余裕がある場合は、用紙を軽く押さえて位置を整えます。余分な隙間があると中でずれます。
- 表示面（用紙の書かれている面）は通常内側にして入れます。会社によって指示があれば従ってください。
封入後の確認
封をする前に封筒を軽く持ち上げ、用紙がずれていないか、角が折れていないか確認します。問題なければ丁寧に封をして提出してください。
封筒の選び方と封のポイント
封筒の選び方
退職届・退職願は原則として手渡しします。のりやテープが付いていない封筒（のりなし）を選ぶと、封の有無や開封が簡単で礼儀にもなります。色は白や薄いベージュ、サイズはA4を二つ折りで入れられる角形2号や洋形長3が一般的です。
手渡しの場合の封の扱い
手渡しでは、封をしてもしなくても構いません。のりなし封筒を使うときは、フラップ（蓋）を折り曲げておくだけで十分です。封をしない場合でも中身が見えないよう、フラップをしっかり折ることを心がけてください。
のり付き封筒を使うとき
のり付き封筒を選んだ場合は、きちんと封をして渡す方が丁寧です。封をする際はのりを均一に塗り、中央をしっかり押さえて密着させます。封をした後は封の中央に「〆」と記入すると正式感が増します。
フラップへの記入（〆）のポイント
封をしない場合も、フラップを折り曲げた中央に小さく「〆」を書く習慣があります。黒または濃い墨のペンで一画で書くと見栄えが良いです。
実例と注意点
- 面接室や上司に直接渡す場面では、封を開ける手間を避けるためのりなし封筒が便利です。
- 郵送する場合はのり付きでしっかり封をし、封緘（〆）を忘れないでください。
- 封が不十分だと中身がずれたり見えたりするため、折り方と封の仕方をセットで確認しましょう。
その他の重要なポイント
用紙を丁寧に扱う
退職届・退職願は用紙がよれないよう、丁寧に扱ってください。角を揃え、折る前にしわや汚れがないか確認します。書くときは消えにくい黒のペンを使い、修正液や鉛筆書きは避けます。折る際は力を入れすぎず、定規や下敷きを使うときれいに折れます。
封筒と封入の疑問は必ず確認を
会社によって提出方法や封筒の指定がある場合があります。分からない点は総務や直属の担当者に確認してください。提出が郵送の場合は追跡のある方法を選び、手渡しの場合は受け取る人の名前や時間を事前に確認します。
マナーとしての重要性
折り方や封入は単なる作業ではなく、相手への敬意を示す行為です。丁寧な見た目は印象を良くし、円滑な手続きにつながります。礼儀を重んじる姿勢を文章や行動で示しましょう。
実務的な注意点
- 提出前に日付・氏名・押印（必要な場合）を最終確認する。
- コピーを取って自分で保管する。
- 連絡先や引き継ぎについて指示がある場合は別紙で添えると親切です。
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