在職証明書の書き方とexcelテンプレート活用完全ガイド

目次

はじめに

概要

本調査は、Excelで作成・活用できる在職証明書のテンプレートについてまとめた資料です。在職証明書の定義や必要な記載項目、用途に応じた種類分け、Excelテンプレートの特徴や実務での使い方、作成時の注意点までを分かりやすく解説します。

本章の目的

本章ではこの資料の目的と構成、想定読者を明確にします。全体の見通しを持ちながら、次章以降を効率よく読み進められるようにします。

想定読者

人事担当者、経理担当者、総務担当者、転職や住宅ローンなどで在職証明書を必要とする個人を想定します。Excelでテンプレートを作りたい方や、既存書式を見直したい方に役立ちます。

この資料でできること

  • 在職証明書の基本を短時間で理解できます
  • ケース別にどの書式を使うか判断できます
  • Excelテンプレートを実務で使える形で作成するヒントが得られます

読み方のポイント

まず第2章で在職証明書の意義を押さえ、その後に記載項目やテンプレート活用法を順に確認してください。必要に応じて第6章のテンプレートを開きながら進めると実務への反映が早くなります。

在職証明書とは

概要

在職証明書(在籍証明書・勤労証明書・就労証明書とも呼ばれます)は、従業員が現在あるいは過去に企業に在職していたことを会社が公式に示す文書です。決まった様式はありませんが、さまざまな場面で求められる重要な書類です。

何を証明するか

  • 在職期間(例:2018年4月〜2023年3月)
  • 勤務先の正式名称と所在地
  • 職務内容や役職(営業、事務、課長など)
  • 雇用形態(正社員、契約社員、パートなど)
  • 必要に応じて就労時間や給与の記載

発行者と受け取り方

会社の人事・総務が発行します。個人が申請して発行日や押印・署名を受け取るのが一般的です。提出先は金融機関、賃貸契約先、官公庁など多岐にわたります。

法的な位置づけと注意点

公的書類ではありませんが、事実の証明として重視されます。内容は正確に記載し、必要であれば会社印や署名で裏付けを行ってください。退職後に発行を求める場合は本人確認が必要になることがあります。

在職証明書が必要となる場面

賃貸契約の審査

賃貸契約では家賃の支払い能力や雇用の安定性を確認するために在職証明書を求められることが多いです。とくに初めての一人暮らしや保証会社を使う場合、勤務先や雇用形態、入社日などを明確にする必要があります。

銀行口座開設・ローン申込

住宅ローンやカードローン、消費者ローンを申し込む際は収入や雇用関係を示す資料が必要です。在職証明書は銀行が信用度を判断する重要な書類になります。給与額の確認には源泉徴収票や給与明細と併用されることもあります。

年末調整・行政手続

年末調整や各種行政手続で、勤め先情報や就労状況を提示する場面があります。扶養控除・手当の審査や補助金の申請時に在職証明書の提出を求められることがあるため、役所からの案内に従って準備してください。

転職活動

応募先企業や採用担当者が前職・現職の在籍状況や役職を確認するために在職証明書を求める場合があります。面接後の内定時に提出を依頼されることが多いです。

保育園や入所申請

保育園や幼稚園の入園手続きでは、保護者の就労状況が利用判定に影響します。勤務日数や勤務時間の証明として在職証明書が必要になることが一般的です。

実務上のポイント(補足)

  • 提出先によって求められる記載内容や形式が異なります。事前に確認してください。
  • 発行は勤務先に依頼します。余裕を持って申し出るとスムーズです。
  • 在職証明書が用意できない場合、源泉徴収票や給与明細、雇用契約書が代替になることがあります。

在職証明書の記載項目と書き方

1. 会社情報

  • 記載項目:会社名(正式名称)、所在地(本社または該当支店)、電話番号、代表者名、担当部署と担当者名。
  • 書き方:正式な名称と郵便番号から始め、住所は番地まで正確に書きます。代表者名はフルネームで明記し、部署と担当者の連絡先を添えると問合せがスムーズです。

2. 従業員の基本情報

  • 記載項目:氏名(漢字)、フリガナ、生年月日(西暦で表記例:1985年4月1日)、性別、現住所。
  • 書き方:氏名は印字で読みやすく。住所は現住所を正式表記で記載します。

3. 雇用に関する情報

  • 記載項目:入社年月日、勤続年数(入社からの年数)、雇用期間(有期契約なら開始と終了)、雇用形態(正社員、契約社員、派遣、パートなど)。
  • 書き方:開始日は「YYYY年MM月DD日」、勤続年数は年数と月数で示すと分かりやすいです。過去に在職していた場合は当時の雇用形態と期間を明記します。

4. 勤務に関する情報

  • 記載項目:勤務地、就業形態(常勤・非常勤)、就労曜日、週所定労働時間、勤務日数、就労時間帯(例:9:00〜18:00)、変則勤務の有無と概要。
  • 書き方:具体的に時間や日数を書きます。シフトや変則勤務があるときは「月間の平均勤務時間」や「夜勤あり(週○回)」と記載してください。

5. 職務に関する情報

  • 記載項目:職種、主な業務内容(箇条書きで可)、役職名、月収(支給額の種別を明記:税込/手取)。
  • 書き方:業務内容は簡潔に具体例を挙げます(例:「顧客対応、見積作成、納品管理」)。給与は「月額○○円(例:総支給額、交通費別)」のように注釈を付けます。

6. 発行情報

  • 記載項目:発行日、会社印または代表者印、担当者の署名と連絡先、改ざん防止のための押印欄。
  • 書き方:発行日は証明として重要です。社印と代表印を押し、担当者が署名すると信頼性が高まります。

7. 過去の在職について

  • 記載方法:過去に在職していた事実がある場合は当時の在籍期間、役職、業務内容を分かる範囲で記載します。例:「2016年4月〜2019年3月 営業部 担当課長」。

8. 例文(本文の書き方)

  • 例:当社の社員、山田太郎は2018年4月1日より当社に在職しており、現在の職種は営業、月額給与は総支給額で250,000円、就業時間は9:00〜18:00(週5日)です。

どの項目も具体的に、誤解のないように書くことが大切です。必要に応じて担当者の連絡先を明記し、押印で正式な証明にしてください。

在職証明書の種類と使い分け

概要

在職証明書には用途に応じた複数の種類があります。提出先が求める情報に合わせて選ぶと手続きがスムーズです。

在職証明書/在籍証明書(現在の在職証明)

  • 概要:現時点でその会社に在籍している事実を証明します。
  • 強調点:在籍の有無、入社日、雇用形態(正社員・契約など)。
  • 使用例:ローン審査や各種手続きの身元確認。

勤務証明書(勤務実態の証明)

  • 概要:実際の勤務状況や職務内容を示します。
  • 強調点:職務内容、部署、役職、勤務時間帯。
  • 使用例:転職先やビザ申請での勤務実績提示。

就労証明書/就業証明書(就労時間や見込み)

  • 概要:就労時間や今後の勤務見込みを示します。
  • 強調点:所定労働時間、勤務開始日や継続見込み。
  • 使用例:融資や賃貸契約で収入見込みを確認する際。

雇用証明書(雇用契約の証明)

  • 概要:雇用契約の有無や条件を証明します。
  • 強調点:契約期間、雇用条件、雇用形態。
  • 使用例:社会保険手続きや行政手続き。

出勤証明書(特定期間の出勤証明)

  • 概要:ある期間に実際に出勤した日数や出勤日を示します。
  • 強調点:該当期間の出勤日数や欠勤の有無。
  • 使用例:休職や給与計算、保険手続き。

使い分けのポイント

  • 提出先が何を重視するかをまず確認します。書類名だけでなく、記載項目を確認して発行依頼してください。
  • 英文が必要か、原本提出かコピーでよいかも確認します。発行は通常、人事・総務が担当します。

発行時の注意点

  • 日付や肩書き、署名・会社印は必ず確認してください。正確でないと再発行が必要になります。
  • 個人情報保護の観点から、必要最小限の情報に留めるよう依頼してください。

Excelテンプレートの活用

無料テンプレートの入手と種類

複数のウェブサイトで会員登録不要・無料でダウンロードできます。一般用、アルバイト・パート用、雇用形態別の様式など種類が揃っています。用途に合ったテンプレートを選んでください。

編集の手順(初心者向け)

  1. ダウンロードしてExcelで開く
  2. 会社名・住所・発行日・従業員名・在職期間・役職などを入力
  3. 捺印欄や署名欄に社印の画像を貼るか、空欄のまま印刷
  4. 書式を崩さないように「名前を付けて保存」または「PDFで保存」して完了

複数名の効率的作成

テンプレートの同一シートに従業員情報を一覧で入力し、差し込み印刷(差し込み機能)やCSV出力→マクロで自動生成すると短時間で複数枚作成できます。Excelの表を使えば住所や役職のコピーペーストが楽になります。

形式の変換と小技

ExcelはWordやPDFに簡単に変換できます。印刷時は余白やフォントサイズを確認し、余白でレイアウトが崩れないか確かめてください。社名や書式をテンプレート上部にまとめておくと名称変更が容易です。

注意点

テンプレートは便利ですが、提出先の様式や必要項目を事前に確認してください。必要に応じて項目を追記し、正式な社印や担当者署名を忘れないようご注意ください。

作成時の注意点

1. 記載は必要最低限にする

請求先が確認したい内容だけを記載します。氏名、所属、役職、在職期間、発行日、発行者名と連絡先が基本です。例えばローン申請なら在職期間と役職が特に重要です。

2. レイアウトは見やすくシンプルに

枠や行間を使い、提出先が項目をすぐ見つけられるようにします。左に項目名、右に記載内容を揃えると確認が楽になります。余計なロゴや装飾は避けます。

3. 改ざん防止の対策

捺印(会社印または代表者印)は必ず押します。押印に加え、発行日や署名を明記すると改ざんの疑いを減らせます。原本を渡せない場合は「原本証明」や担当者の連絡先を添えます。

4. 日付と署名の扱い

発行日は最新版を記載します。署名は担当者が自筆で行うか、印影が鮮明なものを使います。

5. 提出前の確認ポイント

・誤字脱字の有無
・在職期間や役職が最新か
・押印と署名が揃っているか

6. 保管と個人情報

会社側は発行記録を保管し、個人情報は必要最小限で扱います。提出先へ渡す前に社内ルールに沿ってチェックしてください。

7. よくあるミスと対処

誤った期間や旧姓の表記ミスが多いです。疑問がある場合は発行前に本人に確認すると確実です。

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