はじめに
目的
本ドキュメントは、退職代行サービスの料金に関する情報を分かりやすく整理したガイドです。料金の相場や雇用形態ごとの違い、運営主体別の料金体系、具体的な事例、支払い方法、追加料金の有無まで、幅広く把握できます。
対象読者
- 退職を検討している方
- 退職代行の利用を比較したい方
- 人事や相談窓口の担当者
本書の使い方
各章は独立して読みやすくまとめました。まず第2章で全体の料金感をつかみ、第3〜6章で自分の状況にあった情報を確認してください。支払いや返金に関する疑問は第7章、追加費用は第8章で詳述します。
注意点
料金はサービスや契約内容、事案の複雑さで変動します。契約前に見積もりや返金条件を必ず確認してください。
退職代行サービスの料金相場について
概要
退職代行サービスの料金は運営主体や依頼者の雇用形態、依頼内容で変わります。一般的な相場は1万5千円〜5万円程度で、最も多いのは1万5千円〜3万円のプランです。
主な料金帯と特徴
- 1万5千円〜3万円：基本プランが多く、退職の意思伝達と必要な書類案内が中心です。単純な退職希望の方に向きます。
- 3万円〜5万円：交渉や有給消化のサポート、退職届の作成支援などを含む場合が多いです。対応が丁寧で安心感があります。
- 5万円以上：労働問題に関する交渉や弁護士連携が必要なケースで見られます。トラブル対応が主な強みです。
料金が変わる主な要因
- 運営主体（個人／法人／弁護士事務所）
- 雇用形態（正社員／派遣／契約社員）
- 交渉の有無や緊急対応の必要性
- オプション（有給取得交渉、未払い賃金の請求、出張費など）
利用時の注意点
- 料金に何が含まれるかを必ず確認してください。
- 追加費用の有無、返金条件、支払い方法を契約前に確認しましょう。
- 会社への連絡回数や連絡方法も重要です。状況によっては弁護士対応を勧められることがあります。
具体例（簡単）
- 単純退職：2万円の基本プランで完了
- 有給取得交渉：4万円のプランで成功し、休暇消化に成功
料金は目安です。ご自身の状況に合わせて見積もりを取り、比較して選んでください。
雇用形態別の料金相場
概要
退職代行の料金は雇用形態で大きく変わります。一般的な相場は次の通りです。正社員は2万円～5万円、アルバイト・パートは1万円～2万円、さらに別情報では正社員3万円～5万円、アルバイト・パート2万円～3万円と報告されています。公務員や業務委託は3万円～5.5万円になることもあります。
正社員の場合
正社員は手続きや交渉が発生することが多く、料金は比較的高めです。目安は2万円～5万円、別の報告では3万円～5万円です。給与や有給、退職日調整など対応範囲が広いと費用が上がります。
アルバイト・パートの場合
対応が比較的シンプルなため料金は抑えられます。目安は1万円～2万円、報告によっては2万円～3万円となります。勤務期間が短い、交渉が不要なケースは安く済む傾向です。
公務員・業務委託の場合
就業規則や契約形態が特殊なため、対応に専門性が求められます。相場は3万円～5.5万円程度です。公務員は内部手続きの制約があり、業務委託は契約解除の確認が必要です。
料金差が生じる主な理由
- 対応範囲（連絡回数や会社との交渉の有無）
- 有給や給与精算の処理の有無
- 顧問弁護士や労働問題の専門家の関与
- 緊急対応や深夜対応の有無
具体例（イメージ）
- 正社員：退職交渉含む場合 30,000円～50,000円
- アルバイト：連絡のみの場合 10,000円～20,000円
- 公務員：規則確認が必要な場合 30,000円～55,000円
問い合わせ時に確認するポイント
- 料金に何が含まれるか（連絡回数・交渉・書類作成）
- 追加料金が発生する条件
- 返金やキャンセルのルール
- 所要日数と連絡方法
各社で提示する金額がばらつきますので、見積もり時に上の点を必ず確認してください。
運営主体別の料金体系
1. 民間企業型（相場：1万円〜5万円）
民間の退職代行は退職の意思伝達や手続き代行が中心です。料金は比較的安く、急ぎで退職したいときに向きます。例えば「会社に行けないので即日退職を伝えてほしい」といったケースに使いやすいです。注意点として、法的な強制力は弱く、未払い賃金や有給取得の交渉は対応できないことが多いです。
2. 労働組合型（相場：2万5千円〜3万円）
労働組合が運営するサービスは、会社と交渉する権限を持ちます。有給の消化や退職日調整、トラブル回避の交渉が期待できます。料金は民間型よりやや高めですが、交渉の幅が広い点が強みです。例えば「有給を使わせてもらえないので日数を確保したい」といった場合に適しています。
3. 弁護士型（相場：5万5千円〜7万7千円）
弁護士が対応するタイプは、未払い残業代や慰謝料請求など法的手段を視野に入れる場合に向きます。費用は高めですが、法的主張や訴訟まで見据えた対応が可能です。着手金や成功報酬が別途必要になる場合がある点は確認してください。
選び方のポイント
- トラブルがない単純な退職なら民間型で十分です。
- 交渉が必要なら労働組合型を検討してください。
- 法的請求や複雑な争いを想定するなら弁護士型が適します。
確認すべき点：料金に含まれる範囲、追加料金の有無、対応スピードを事前に問い合わせましょう。
主要な退職代行サービスの具体的な料金
代表的な退職代行サービスの料金と特徴をわかりやすくご紹介します。以下は各社の目安です。
退職代行Jobs（民間企業型）
- 料金：23,000円＋組合費2,000円
- 特徴：民間企業が運営するサービスです。基本的な退職手続きの代行が中心で、組合費が別途必要になるケースがあります。
- 向く方：手続きや連絡を丸ごと任せたい方。
退職代行ガーディアン（労働組合型）
- 料金：19,800円～24,800円
- 特徴：労働組合が運営するため、会社との交渉に対応できる場合があります。料金はプランや対応範囲で変わります。
- 向く方：未払い賃金や交渉を含めて頼みたい方。
退職代行OITOMA（労働組合型）
- 料金：24,000円
- 特徴：労組型で交渉対応が可能。料金は明瞭でわかりやすい設定です。
- 向く方：交渉を希望しつつ料金の目安を重視する方。
退職代行SARABA（労働組合型）
- 料金：24,000円
- 特徴：労組型の代表的サービスで、メールや電話でのやり取りを代行します。
- 向く方：円滑に退職手続きを進めたい方。
退職代行ヤメドキ（民間企業型）
- 料金：24,000円
- 特徴：民間型でシンプルなサービス提供が多く、追加費用が発生しにくい場合があります。
- 向く方：すばやく連絡だけ任せたい方。
ポイント：料金だけでなく「労働組合型か民間型か」「交渉の有無」「組合費や追加料金の有無」を確認してください。契約前に対応範囲と見積もりを必ず確認することをおすすめします。
価格帯別のサービス分類
退職代行は主に価格で3つのゾーンに分かれます。目的やリスクに応じて選ぶと安心です。
1万円台（アルバイト・格安ゾーン）
- 対象：アルバイト・パート・短期契約者向け。例：日払いバイトをすぐ辞めたい場合。
- 内容：基本連絡代行のみ（退職の意思を伝える、連絡手段の代行）。
- 注意点：有給取得や退職日の交渉、労働トラブルの対応は含まれないことが多いです。
2万円台（コスパ・標準ゾーン）
- 対象：正社員や契約社員、一般的な会社員。
- 内容：労働組合運営や労務対応が可能なプランが多く、有給消化や退職日の交渉まで対応します。例：有給を消化してから辞めたい場合に便利です。
- 利点：実務的な交渉も任せられる点で費用対効果が高いです。
3万円台以上（高額・弁護士連携ゾーン）
- 対象：未払い残業や解雇トラブルなどリスクが高いケース。
- 内容：弁護士や専門家と連携して法的対応や交渉を行います。証拠の整理や内容証明送付なども含まれることがあります。
選び方のポイント
- 交渉や有給対応が必要なら2万円台以上を検討してください。
- 労働問題の可能性がある場合は3万円台以上で弁護士連携の有無を確認しましょう。
- まずはサービス内容と実績、返金規定を比較すると失敗を減らせます。
支払い方法と返金保証
支払い方法
多くの退職代行サービスは複数の支払い方法に対応しています。代表的なものはクレジットカード、銀行振込、コンビニ決済、口座振替、現金（翌月払い）です。後払い制（成功時に支払う形式）を採用する業者も増えています。例えば、急いで依頼したいときはクレジットカード、手元資金が少ない場合は後払いや翌月払いが便利です。
後払い・現金翌月払いのポイント
後払いは「退職が成功したら支払う」タイプと「後日請求される」タイプがあります。前者はリスクを抑えられますが、審査や条件が付くことが多いです。翌月払いは依頼者の負担を先送りできますが、延滞に注意してください。
返金保証の種類と条件
全額返金保証を掲げるサービスもあります。多くは「退職が成立しなかった場合」に対象です。ただし、返金対象外となるケース（依頼者が連絡を絶った、虚偽の申告があった等）を契約書で定める業者が多いので注意してください。
返金手続きの流れと注意点
1) まず契約書の返金条項を確認します。2) 返金申請に必要な書類（依頼時の記録、会社とのやり取りの証拠等）を用意します。3) 業者に申請し、審査後に返金されます。返金には数週間かかることがあるため、余裕を持って手続きを進めてください。支払方法によっては手数料や振込方法が限定される場合があります。
支払い方法選びのアドバイス
料金だけでなく、返金条件や手続きの容易さを確認してください。領収書や証拠を必ず保管すると、万が一の返金申請がスムーズになります。
追加料金について
概要
基本料金のみで対応する業者が多い一方、書類作成や即日対応などオプションで追加料金を設定している場合があります。サービス選びでは追加費用の有無と条件を必ず確認してください。
よくある追加料金と目安
- 文書作成料：退職届や内容証明の作成（数千円〜数万円が目安）
- 内容証明郵便の実費：切手・手数料（実費＋数千円）
- 交通費・出張費：現地対応が必要な場合は実費請求
- 即日対応・深夜対応：緊急対応で5,000〜20,000円程度を設定する業者あり
- 弁護士対応費：交渉や訴訟対応が発生すると別途数万円〜数十万円
- 翻訳・多言語対応：対応言語が増えると追加料金
追加料金を避けるための確認ポイント
- 見積書を請求し、項目ごとの金額を確認する
- 契約書に「追加費用が発生する条件」を明記してもらう
- 無料範囲（電話相談、メール相談など）を把握する
- キャンセル規定と返金条件を事前に確認する
発生後の対処法
追加料金が発生したら、まず書面やメールで内訳を確認してください。納得できない場合は支払前に再交渉を求め、必要なら第三者（消費者センター等）に相談しましょう。
補足
透明性の高い業者は、料金表にオプションと条件を明記しています。追加費用を不安に感じたら、最初に質問して不明点を解消してください。
コメント