はじめに
この記事の目的
退職を考えたとき、意外と迷うのが「退職日」をどう書くか、いつに設定するかという点です。本記事は、退職願に記載する退職日の正しい書き方や、退職日・最終出勤日・提出日の違いと決め方をわかりやすく解説します。
なぜ重要か
退職日を誤ると、給与や有給の扱い、社会保険や引き継ぎに影響します。書面の書き方や提出タイミングを誤ると、手続きが長引いたり社内での認識がずれることがあります。早めに正しい知識を身につけると手続きがスムーズになります。
本記事で扱う内容(章立て)
- 第2章:退職願と退職届の違い
- 第3章:退職日・最終出勤日・提出日の違い
- 第4章:退職願に書く日付はどれか、何をどう書くか
- 第5章:退職日はいつに設定すべきか(有給消化や就業規則を含む)
読み方と対象読者
- これから退職手続きを進める人向けです。人事や管理職の方にも参考になります。
- 具体例や書き方の例文を後の章で示します。まずは全体像をつかんでください。
次の章では、まず「退職願」と「退職届」の違いを丁寧に説明します。
退職願と退職届の違いをまず押さえる
退職願とは
退職願は、従業員が会社に対して退職の意思を伝える「お願い・申請」の書類です。提出時点では会社の承認が前提となり、受理されて初めて退職日が確定します。書面には作成日(提出日)と希望する退職日を記載します。会社と話し合って退職日を調整する余地があります。
退職届とは
退職届は、従業員が自らの意思で一方的に退職を通知する書類です。提出と同時に効力が生じる性質を持ち、原則として撤回が難しくなります。会社の受理を待たずに退職の意思表示が成立するため、注意が必要です。
主な違い(性質・効力・撤回のしやすさ)
- 性質:退職願は「お願い」、退職届は「通知」
- 効力発生のタイミング:退職願は会社の合意後、退職届は提出と同時
- 撤回:退職願は話し合いで変更しやすい、退職届は基本的に撤回しにくい
実務上の注意点
退職の意思が固まっていない場合は退職願を用いると安全です。一方で期限が迫る事情やトラブルがある場合は、退職届の提出前に法的な影響を確認してください。直属の上司や人事と話して、文面や日付をどう書くか相談するとトラブルを避けられます。
退職日・最終出勤日・提出日の違い
用語の違いをはっきりさせましょう
- 退職日:雇用契約が正式に終了する日です。給与支払義務や社会保険の資格喪失日などの基準になります。
- 最終出勤日:実際に職場に出社して働く最後の日です。有給休暇を使う場合、最終出勤日は退職日より前になることがあります。
- 提出日:退職願や退職届を会社に提出した日です。口頭の申し出よりも法的に重要な証拠となります。
具体例で理解する
例)あなたが9月1日に退職願を出し、9月30日まで出社する予定で有給を5日消化する場合
– 提出日=9月1日
– 最終出勤日=9月25日(有給期間中は出社しない日)
– 退職日=9月30日(雇用契約が終わる日)
実務で確認すべきこと
- 退職日は会社と書面で確認してください。給与や保険手続きの基準になります。
- 最終出勤日と有給の扱いを明確にしてください。未消化の有給は買い取り規程があるか確認します。
- 提出日は必ず控えを残してください。メールなら送信履歴、紙なら受領印のあるコピーを保管します。
注意点
給与の締め日や振込日、社会保険の資格喪失日が退職日基準で決まることが多いです。退職前に人事や上司と日付の扱いをすり合わせておくと安心です。
退職願に書く日付はどれか ― 何をどう書く?
まず書くべき日付
退職願には「作成日(提出日)」と「退職希望日(退職日)」を記載します。作成日は用紙の右上に「年 月 日」と書き、社内で提出した日が基本です。提出と同日に作成することが多いです。
退職希望日の書き方
本文中に「退職日」として明記します。退職願では柔らかく「○年○月○日をもって退職いたしたく、お願い申し上げます」と希望の表現にします。退職届(正式な届出)の場合は確定表現で「○年○月○日をもって退職します」と記載します。
最終出勤日の扱い
最終出勤日は会社のフォーマットや調整状況により決めます。多くの会社では退職願に最終出勤日を記載せず、面談や有給消化で調整します。記載欄がある場合は会社の指示に従ってください。
会社書式や確認事項
会社指定の用紙があればそちらに従います。就業規則や雇用契約で退職手続きのルールを確認し、必要なら上司や人事と相談して日付を決めてください。
例文(簡潔)
・作成日(右上): 20XX年X月X日
・本文: 退職日:20XX年X月X日をもって退職いたしたく、お願い申し上げます。
退職願の退職日はいつに設定すべきか
退職日を決めるときは、まず会社の就業規則にある「退職の申し出期限」を確認してください。法律上は2週間前の意思表示で退職できますが、実務では引き継ぎや人員配置の理由から就業規則に従うのが安心です。
1) 会社規則を優先する
– 就業規則に1か月前などの規定がある場合はそれに従いましょう。違反するとトラブルになることがあります。
2) 退職日と最終出勤日の関係
– 退職日は雇用契約が終了する公式な日です。最終出勤日は実際の勤務最終日です。有給休暇を使う場合、最終出勤日を有給で前倒しし、退職日は据え置くことが多いです。
3) 退職願には退職日を明記する
– 退職願には「退職日:20XX年X月X日」と公式な退職日を記載してください。有給や最終出勤日の詳細は「有給取得により最終出勤日は別途調整します」など一言添えて調整します。
4) 実務上の注意点
– 給与締日・社会保険の資格喪失日・源泉徴収票の発行など、事務手続きを考慮して日付を決めましょう。直属の上司と人事に早めに相談し、文書の控えを必ず残してください。
悩んだら、就業規則を基準に上司・人事と調整するのが一番安全です。


コメント