退職金がないと言われたら?就業規則と支給実績から判断する確認手順

目次

はじめに

「就業規則に退職金のことが書いていないけれど、それでももらえるの?」「うちの会社は小さいけれど関係あるの?」と、不安になりますよね。

退職金について確認するときは、いきなり結論を出そうとしなくて大丈夫です。まずは、就業規則の中に退職金に関する条文があるかどうかを、実際に目で見て確かめてみましょう。総務から就業規則を取り寄せるか、社内ポータルに掲載されていないかを確認します。

もし条文があれば、そこに書かれている支給条件や計算方法どおりに扱われます。反対に、そもそも退職金についての記載が一切なければ、原則として会社に支払いの義務はありません。

ただし、それで終わりではありません。会社の従業員数が何人くらいか、そしてこれまでに退職した人に退職金が支払われてきたかどうかも確認します。過去に何度も同じ基準で支給されている事実があれば、それが慣例として扱われ、例外的に請求できる可能性が出てきます。

このように、条文の有無を確認し、会社の規模とこれまでの支給実績を順番に見ていけば、「自分はどうすればいいのか」が少しずつはっきりしてきます。焦らず一つずつ確かめていきましょう。

就業規則に退職金の記載はある?

まず就業規則、退職金規程、雇用契約書を手元に用意し、「退職金」「退職手当」という見出しや条文があるかを実際に確認します。紙で保管されている場合は全文をめくって探し、社内共有フォルダに保存されている場合は検索機能で該当語を入力して確認します。条文がある場合は、支給対象、勤続年数の条件、自己都合退職と会社都合退職で金額が分かれているか、計算式が明記されているかを読み取ります。

たとえば勤続年数3年以上と書かれているなら、自分の入社日と退職日をもとに在籍期間を年単位で数え、3年に達しているかを確認します。計算式が「基本給×勤続年数」のように定められている場合は、直近の給与明細で基本給の金額を確認し、自分で概算額を算出します。条件に当てはまる場合はその金額を示して会社に確認し、条件に当てはまらない場合はその時点で請求は行いません。

会社に就業規則の作成義務があるかを確認する

会社が就業規則を作らなければならないかどうかは、「従業員が常時何人いるか」で線が引かれます。まずは自分の会社に正社員・契約社員・パートを含めて何人が継続的に働いているのかを確認してください。その人数によって、就業規則が必ずあるべき会社なのか、それとも作成義務がない可能性があるのかが分かれます。

【必ず就業規則がある】常時10人以上いる会社の場合

正社員、契約社員、パート、アルバイトを含めて、同じ事業場で常時10人以上を雇っている場合、その会社は就業規則を作成し、労働基準監督署に届け出る義務があります。「常時」とは一時的ではなく、日常的に10人以上が在籍している状態を指します。たとえば月ごとの在籍人数が継続して10人を超えているなら対象になります。この条件に当てはまる場合、就業規則は存在していなければならないため、まず在籍人数が10人以上かどうかを具体的に確認することが判断の出発点になります。

【就業規則がないケースもある】常時10人未満の会社の場合

正社員、契約社員、パート、アルバイトを含めて、同じ事業場で常時9人以下しかいない場合、その会社に就業規則の作成義務はありません。「常時」とは一時的な増減ではなく、日常的に在籍している人数で判断します。月ごとの在籍人数を確認し、継続して9人以下であれば、就業規則を作成していない状態でも法律違反にはなりません。そのため、まず在籍人数が10人未満かどうかを具体的に確認することが判断基準になります。

就業規則に退職金の規定がない場合は?

退職金は必ずもらえるものだと思われがちですが、法律で一律に支払いが義務づけられているわけではありません。まずは就業規則や雇用契約書に「退職金」の項目があるかどうかを確認します。そこに記載がない場合、原則どう扱われるのか、そして例外として請求できる可能性があるのかを順番に整理します。

原則として退職金の支払義務はない

就業規則や労働契約書に退職金の支給条件や計算方法が書かれていない場合、会社に退職金を支払う義務はありません。退職金は法律で一律に支払いが義務付けられているものではなく、就業規則や個別契約で定めたときにだけ発生します。そのため、まず就業規則の退職金条項を確認し、支給対象、支給額、計算式の記載がないかを具体的に確かめます。これらの記載が一切なければ、退職金を請求する法的根拠はありません。

例外として慣行があれば請求できる場合がある

就業規則に退職金の条文がなくても、同じ会社で長期間にわたり退職者全員に一定の計算方法で退職金が支払われてきた事実がある場合は、その支払い慣行が労働条件と認められる可能性があります。たとえば過去5年、10年と継続して、正社員の退職者に対し勤続年数1年あたり基本給1か月分を支給してきた記録があり、例外なく実施されているなら、会社は同じ条件で支払う義務を負う余地があります。この場合は、過去の退職者の支給明細や支給実績を具体的に確認し、支払いが継続的かつ一律であったかを事実で判断します。これらの事実がそろえば、就業規則に明記がなくても請求できる場合があります。

結局私はどう動けばいい?ケースごとの対応方法を解説

ここまで確認しても、「自分は次に何をすればいいのか」が分からなければ意味がありません。まずは就業規則に退職金の規定があるかどうかを確認し、次にこれまでの支給実績があるかを調べます。この2つの事実で対応方法ははっきり分かれます。自分の会社がどのケースに当てはまるのかを整理したうえで、取るべき行動を具体的に見ていきます。

規定がある場合

就業規則や退職金規程に支給条件と計算方法が書かれている場合は、まずその条文を読み、支給対象に自分が含まれているかを確認します。次に、勤続年数を入社日から退職日まで日数で数え、1年未満の端数処理がどう定められているかを確認します。そのうえで、基本給や算定基礎額がどの金額を指すのかを給与明細で確かめ、規程どおりに計算して具体的な支給見込額を自分で算出します。計算結果と会社から提示された金額に差がある場合は、条文と計算式を示して書面で確認を求めます。規程がある場合は、その内容に沿って事実と数字で照合することが最初の行動になります。

規定はないが支給実績がある場合

就業規則に退職金の条文がなくても、過去の退職者に対して継続して支給されている事実がある場合は、まず支給実績を具体的に集めます。直近5年から10年の退職者について、支給の有無、勤続年数、支給額を確認し、全員に同じ計算方法で支払われているかを事実で整理します。そのうえで、自分の勤続年数と当時の計算方法を当てはめ、見込額を数字で算出します。次に、過去の支給実績を示しながら書面で支給を求めます。支給が一律かつ継続している事実がある場合は、それを根拠として具体的な金額を提示して請求することが行動の出発点になります。

規定も実績もない場合

就業規則に退職金の条文がなく、過去の退職者にも支給実績が一切ない場合は、退職金を請求する法的根拠はありません。まず就業規則と労働契約書を確認し、退職金に関する記載がないことを自分の目で確かめます。次に、直近数年の退職者に支給があったかどうかを事実で確認し、支給例がないことを把握します。規定も実績もないと判断できた時点で、退職金の請求は行わず、未払い賃金や有給休暇の残日数など他に金銭請求できる項目がないかを確認する行動に切り替えます。

まとめ

退職金を請求できるかどうかは、感覚ではなく順番どおりに確認していけば整理できます。まずは就業規則や退職金規程、雇用契約書を実際に開き、「退職金」や「退職手当」という条文があるかを自分の目で確かめます。条文が見つかったら、勤続年数や退職理由の条件に自分が当てはまるかを具体的に照らし合わせ、計算式があれば概算額まで出してから会社に確認します。

条文が見当たらない場合は、会社の従業員数が常時10人以上かどうかを確認し、そのうえで過去に退職金が支払われた実績があるかを事実で調べます。過去に複数回、同じ条件で支給されているなら、その実績をもとに判断します。

書面にも支給実績にも根拠がない場合は、退職金の請求は難しいと考えるのが現実的です。このように「条文の有無 → 条件への該当 → 支給実績の有無」という順番で一つずつ確認していけば、自分の状況を落ち着いて整理できます。焦らず、数字と事実を確認することがいちばん確実な方法です。

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