年の途中で転職したり、退職後に別の会社から給与を受け取ったりすると、源泉徴収票が2枚発行されることがあります。
このとき、「どちらか1枚だけ出せばいいの?」「合算ってどうやるの?」と迷う方も多いはずです。
結論から言うと、源泉徴収票が2枚ある場合は、原則すべて合算して確定申告する必要があります。
この記事では、合算の考え方と申告時の注意点を、初めての方にも分かるように整理します。
源泉徴収票が2枚になるのはどんなケース?

まず、源泉徴収票が2枚になるのは珍しいことではありません。よくあるのは次のようなケースです。
・年の途中で退職し、再就職した
・退職後に失業前の給与が後日支払われた
・複数の会社から給与を受け取っていた(副業など)
源泉徴収票が2枚になる背景には、退職や再就職に伴う源泉徴収の区分(甲欄・乙欄)の違いが関係しているケースが多くあります。合算ルールを正しく理解するためにも、まずはこの仕組みを押さえておくと安心です。
▶ 源泉徴収票の甲欄・乙欄の違いとは?退職後に変わる理由をわかりやすく解説
在職中と退職後で源泉徴収の扱いが変わる理由や、甲欄・乙欄それぞれの特徴、税額に差が出やすい仕組みを整理して解説しています。
このように、1年間に2社以上から給与を受け取っている場合、源泉徴収票は複数枚になります。
確定申告では「合算」が原則
確定申告では、1年間(1月1日〜12月31日)に得たすべての所得を合算して申告します。
会社ごとに分けて申告することはできません。
合算する項目
源泉徴収票が2枚ある場合、次の項目を合計します。
・支払金額
・給与所得控除後の金額
・所得控除の額の合計額
・源泉徴収税額
これらを合算したうえで、年間の正しい税額を計算します。
どちらか1枚だけ提出するのはNG?
はい、NGです。
源泉徴収票を1枚だけ使って申告すると、
・収入が少なく申告される
・本来より税額が少なく計算される
・後日、税務署から修正を求められる
といったリスクがあります。
源泉徴収票は「参考資料」ではなく、申告の根拠資料です。
2枚ある場合は、必ず両方を反映させましょう。
年末調整を受けていても確定申告が必要な場合
「再就職先で年末調整を受けたから大丈夫」と思われがちですが、次のような場合は確定申告が必要です。
・年末調整時に前職の源泉徴収票を提出していない
・退職後に支給された給与が年末調整に含まれていない
・乙欄で源泉徴収された給与がある
この場合、年末調整だけでは税額が正しく計算されていません。
e-Taxや確定申告書での入力方法の考え方
入力のポイントはシンプルです。
・源泉徴収票ごとに金額を確認
・最終的には「合算された金額」を入力
・源泉徴収税額も必ず合算する
e-Taxの場合、源泉徴収票を複数入力できる欄が用意されています。
紙の確定申告書でも、合算後の金額を1つの給与所得として記載します。
合算時の注意点
源泉徴収票が2枚ある場合、次の点に注意してください。
・同じ控除を二重に計算しない
・社会保険料控除や生命保険料控除は「合計」で1回のみ
・源泉徴収税額の入力漏れに注意する
特に多いミスは、源泉徴収税額を片方だけ入力してしまうことです。
これを忘れると、還付額が少なくなったり、逆に追加納税が発生したりします。
まとめ|源泉徴収票が2枚ある場合は必ず合算する
源泉徴収票が2枚ある場合の基本は、とてもシンプルです。
・1年間の給与はすべて合算する
・源泉徴収票は2枚とも使う
・年末調整で漏れていれば確定申告が必要
このルールを押さえておけば、
「どれを出せばいいのか分からない」と迷うことはなくなります。


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