はじめに
退職届は仕事をやめる意思を正式に伝える書類です。一般に、退職届には「提出日」と「退職日(退職希望日)」を記載し、入社日は書かないことが多いです。本章ではその理由と、以降の章で扱う内容の概要をわかりやすく説明します。
退職届に日付を書く目的
日付は、会社と本人の間で意思表示の時点や退職の予定日を明確にするために使います。たとえば「提出日:2025年12月1日」「退職希望日:2026年1月31日」のように記載します。これにより、入社日の確認や手続きの開始時期がはっきりします。
入社日を書かない理由(簡単な例)
入社日は会社側の記録であるため、通常は退職届には不要です。会社が持つ雇用契約や人事台帳で確認できます。自分で入社日を書くと誤記の原因になることがあるため、省略することが一般的です。
この連載の流れ
第2章では退職届に書く日付の具体的な扱い方、第3章では入社日の扱い方、第4章では退職日と入社日の関係について、実例を交えながら丁寧に説明します。初めて退職届を書く方にもわかりやすく進めますので、どうぞご安心ください。
退職届に書く日付
必要な日付
退職届に必ず書くのは次の2つです。
– 届出年月日(提出日): 退職届を会社に渡した日。書類の受け渡し日を明確にします。
– 退職日(または退職希望日): 最終出勤日や退職の効力が発生する日。
退職願と退職届の違い
- 退職願: 希望として出す書類なので「退職希望日」を書きます。例: 「退職希望日 2026年1月31日」
- 退職届: 会社と合意した正式な日を記載するのが一般的です。合意前に提出する場合は希望日でもかまいませんが、最終的に正式な退職日を明記します。
書き方の具体例
- 届出年月日:2025年12月1日(提出日)
- 退職日:2026年1月31日(最終出勤日)
実務上の注意点
- 日付は提出日を基準に計算するため、メール送付や郵送の場合は送信日や消印日が提出日になります。
- 退職日が労働契約上の通知期間に影響する場合があります。通知期間を満たす日を選ぶようにしてください。
- 会社から別の日を指定されたら、合意内容を文書で確認し、退職届の日付を修正するか追記で対応すると安心です。
必要な日付を正確に書くことで手続きがスムーズになります。分からない点は人事や上司に確認しましょう。
入社日の扱い
退職届に入社日を書く必要はほとんどない
退職届の本文や日付欄に「次の会社の入社日」を書く欄は通常ありません。退職届はあくまで現職を辞める意思と退職日(または最終出社日)を伝える書類です。入社日は転職先との雇用契約や入社手続きで扱う情報になります。
入社日の扱い方と注意点
転職先が決まっている場合でも、入社日については原則として次の会社と調整してください。退職届に入社日を記載すると、個人情報や転職先の情報が社内に広がる恐れがあります。もし在職中に入社日を伝える必要があるときは、口頭や別途の書面で伝え、取り扱いに配慮してください。
実務上の例
- 退職届例(簡潔): 「私事都合により、○年○月○日をもって退職いたします。」
- 入社に関する書類: 内定通知書、雇用契約書、入社手続き書類に入社日を明記します。
まとめの前提となる考え方
退職届は現職との契約終了を明確にするための書類です。入社日は次の雇用側で正式に決め、必要があれば当事者同士で別途連絡を取り合って調整してください。
退職日と入社日の関係
概要
社会保険や手続きの連続性を考えると、一般に「新しい会社の入社日の前日」を退職日にするのが望ましいです。退職届に書く退職日は、この関係を基準に具体的な日付で決めます。
考えるポイント
- 社会保険・健康保険:現職の保険は退職日で資格喪失します。新しい会社の保険にすぐ入るなら、前日退職で空白が生じにくいです。
- 給与・有給:月末締めや有給消化を調整して、最終給与や休暇消化を確認します。
- 通知期間・引継ぎ:就業規則や契約で定められた予告期間に合わせて退職日を逆算します。
具体例
- 新入社が4月1日の場合:退職日は3月31日を基本に調整します。
- 有給を消化したい/月末締めで給与を受け取りたい場合:退職日を月末に合わせるなど具体的に相談します。
手続きチェックリスト
- 新しい会社の入社日を確認する
- 就業規則・雇用契約の予告期間を確認する
- 現職の人事に退職希望日を相談する
- 社会保険・雇用保険の手続きや最終給与を確認する
注意点
会社ごとに手続きや締め日が違います。法律上の一般論はありますが、具体的な日付は現職と新職の双方で必ず確認してください。


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