離職票について詳しく解説｜2ヶ月で退職した場合のポイント

2025 10/29

はじめに

本ドキュメントは、2ヶ月という短期間で退職した場合に疑問が出やすい「離職票の取得」と「雇用保険の受給」について、わかりやすく整理したガイドです。

短期間での退職後に手続きを進める際、何を準備し、どの順で動けばよいかを明確にします。実務的な流れや注意点を具体例で示し、誤解を減らします。

事前に用意すると手続きがスムーズな書類例：雇用契約書、給与明細、退職届。実際の手続きでは、会社とハローワークのやり取りが必要です。以降の章で順を追って説明します。

離職票は、雇用保険に加入していた人が退職したときに会社から受け取る書類です。退職前6か月の賃金や退職理由などが記載され、失業給付の手続きで使います。

雇用保険に加入していることが前提です。例えば、週20時間以上働き、かつ31日以上雇用される見込みがあった場合に保険に加入します。保険料が給与から差し引かれているか確認してください。

会社がハローワークに離職証明書を提出し、ハローワークが離職票を作成します。退職後10日〜2週間程度で送付されるのが一般的です。

2週間以上たって届かない場合は、まず会社の総務や人事に確認しましょう。手続きの遅れや申請不足が原因になることがあります。会社に確認しても進まない場合は最寄りのハローワークに相談してください。

短期間（例：2ヶ月）で退職しても、失業給付は受けられます。過去2年間に雇用保険の加入期間が通算で12ヶ月以上あれば原則受給可能です。会社都合での退職なら通算6ヶ月以上で受給対象になります。短期の在籍だけで基準に満たない場合は受給できません。

自己都合で辞めた場合、給付開始に「給付制限期間（1〜3ヶ月）」が付きます。待期（7日）を含めると、給付が始まるまで時間がかかります。例：アルバイトを2ヶ月で辞め、過去に保険加入が十分なら給付申請は可能ですが、制限期間で支給は遅れます。

会社都合で退職した場合、給付制限がなく、待期後すぐに給付手続きが進みます。退職理由の証明が重要ですので、会社からの書類は大切に保管してください。

ハローワークで失業の認定を受けます。主な書類は離職票、身分証明書、銀行口座情報、マイナンバー等です。離職票が届かない場合は会社に確認してください。

過去の加入期間を通算して判定します。2ヶ月だけの在籍でも、他社での加入実績があれば受給につながります。まずはハローワークで具体的に相談してください。

雇用保険の加入期間の通算とは、複数の勤務先で保険に加入していた期間を合算して扱うことです。短期間で退職した分も、被保険者として加入していた実績があれば通算の対象になります。

短期で辞めたからといって自動的に期間が切り捨てられるわけではありません。ただし、通算が認められるかはハローワークが書類や履歴を確認して判断します。前職での加入実績は有利に働くことが多いです。

失業給付を受けている最中に再就職し、その後すぐ辞めた場合は、再就職後の被保険者期間で扱いが決まることがあります。場合によっては前の受給記録との関係で給付日数や待機期間などに影響が出ます。

例：Aさんは前職で10か月働き、短期で入った次の職場を2か月で退職。前職の10か月は通算対象になる可能性がありますが、再就職→短期離職の経緯をハローワークがどう判断するかが重要です。